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(伊織ちゃんが、テニス界の期待の新星? ……選手生命に関わるケガ?)
「な、なんですか相田さん……。びっくりしたなあもう」
「びっくりしたじゃないでしょ!? あんたなんてことを……! 無神経にもほどがあるわっ!」
その言葉に、宗一郎はハッとした。
そうだ、間違いない。
伊織の失ったものとはこのことだ。
そうだとしたら、マズい。
伊織は何度も言っていた。
まだ怖い、と。まだ立ち向かえない、と。
「伊織ちゃん!」
宗一郎は慌てて伊織の肩をつかんだ。
「伊織ちゃん、大丈夫!?」
呼びかけても、伊織はなんの反応も示さなかった。
ただその瞳を驚きに見開いて、呆然とその場に立ち尽くしている。
「伊織ちゃん!」
いくら呼んでも、伊織の耳に宗一郎の声が届かない。
伊織の視線が、動かない。
「伊織ちゃん!」
宗一郎の声音に焦りの色が滲み始めた頃、月と星が異変に気付いて駆け寄ってきた。
「「ねーちゃん!!」」
月と星は、異変に気付くと一目散に伊織に駆け寄った。
宗一郎に肩を掴まれて呆然と佇む伊織を見て、二人の顔色が蒼白になる。
「神先輩……いったいなにがあったんですか?」
「あ、あの……」
月の問いかけに、中村がおそるおそる声をかける。
「あの、俺が伊織ちゃんのこと知ってて、それで……」
「まさか……! いったい姉に何を言ったんですか!?」
月が青ざめた顔で中村に詰め寄った。
中村の袖にプレスの文字を見つけて、月は怒りを滲ませて叫ぶ。
「あなた……記者なんですか!? 記者で、姉のことを知ってるんですか!?」
「てめえ、このやろう!」
星が中村に殴りかかった。
ハッと気付いた月が、すんでのところで星を後ろから羽交い絞めにする。
星の拳は中村に届くことなく空を切った。
星が涙を浮かべながら叫ぶ。
「このやろう! ねーちゃんに何言ったんだよ! おまえっ、ねーちゃんに何したんだよ!」
中村が、ふたりの迫力にたじたじになりながらも口を開いた。
「あの、テニスプレーヤーの鈴村伊織ちゃんだよねって……。ケガが選手生命に関わるらしいって聞いたけどって、言った」
「ふざけんな!」
その言葉に、星が月に羽交い絞めにされたまま暴れた。
「てめえ、ふざけんなよ! ねーちゃんに……ねーちゃんになんてことしてくれんだよ! やっと……、高校に入ってやっと元気を取り戻してきたのに……! やっと心から笑ってくれるようになってきたのに……!」
「な、なんですか相田さん……。びっくりしたなあもう」
「びっくりしたじゃないでしょ!? あんたなんてことを……! 無神経にもほどがあるわっ!」
その言葉に、宗一郎はハッとした。
そうだ、間違いない。
伊織の失ったものとはこのことだ。
そうだとしたら、マズい。
伊織は何度も言っていた。
まだ怖い、と。まだ立ち向かえない、と。
「伊織ちゃん!」
宗一郎は慌てて伊織の肩をつかんだ。
「伊織ちゃん、大丈夫!?」
呼びかけても、伊織はなんの反応も示さなかった。
ただその瞳を驚きに見開いて、呆然とその場に立ち尽くしている。
「伊織ちゃん!」
いくら呼んでも、伊織の耳に宗一郎の声が届かない。
伊織の視線が、動かない。
「伊織ちゃん!」
宗一郎の声音に焦りの色が滲み始めた頃、月と星が異変に気付いて駆け寄ってきた。
「「ねーちゃん!!」」
月と星は、異変に気付くと一目散に伊織に駆け寄った。
宗一郎に肩を掴まれて呆然と佇む伊織を見て、二人の顔色が蒼白になる。
「神先輩……いったいなにがあったんですか?」
「あ、あの……」
月の問いかけに、中村がおそるおそる声をかける。
「あの、俺が伊織ちゃんのこと知ってて、それで……」
「まさか……! いったい姉に何を言ったんですか!?」
月が青ざめた顔で中村に詰め寄った。
中村の袖にプレスの文字を見つけて、月は怒りを滲ませて叫ぶ。
「あなた……記者なんですか!? 記者で、姉のことを知ってるんですか!?」
「てめえ、このやろう!」
星が中村に殴りかかった。
ハッと気付いた月が、すんでのところで星を後ろから羽交い絞めにする。
星の拳は中村に届くことなく空を切った。
星が涙を浮かべながら叫ぶ。
「このやろう! ねーちゃんに何言ったんだよ! おまえっ、ねーちゃんに何したんだよ!」
中村が、ふたりの迫力にたじたじになりながらも口を開いた。
「あの、テニスプレーヤーの鈴村伊織ちゃんだよねって……。ケガが選手生命に関わるらしいって聞いたけどって、言った」
「ふざけんな!」
その言葉に、星が月に羽交い絞めにされたまま暴れた。
「てめえ、ふざけんなよ! ねーちゃんに……ねーちゃんになんてことしてくれんだよ! やっと……、高校に入ってやっと元気を取り戻してきたのに……! やっと心から笑ってくれるようになってきたのに……!」