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夢小説設定
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「くぅおら~、ルカワ~っ! てめぇ、なに伊理穂に手ぇだしてやがんだっ!」
「いてぇな、どあほう」
お返しとばかりに今度は流川が手にしたバスケットボールを花道めがけて投げつける。
それは、見事に花道の顔面にヒットした。
「「うわっちゃ~……」」
伊理穂と洋平が、同時に声を上げた。
これはタダではすみそうにない。
「ル~カ~ワァァァアアっ!」
案の定逆上した花道が流川につかみかかった瞬間。
「やめんかー!」
そんな声とともに、マネージャー彩子の小気味良いハリセンの音が2発響いた。
叩かれた花道と流川が、グッとつまった声を上げる。
「まあったく、あんたたちは目を離すとすーぐこれなんだから! 桜木花道! あんたドリブル練習はどうしたの!? 流川! あんたもいくらうまいからって、勝手な行動は許されないわよ! ――って、あら?」
彩子は、伊理穂を見て目をまん丸に見開いた。すぐに、まああっと歓喜の声をあげ、瞳を輝かせる。
その様子にたじろぎ、伊理穂は一歩後ずさるが、その手をがしっと彩子につかまれた。
「わっ!」
「ねえ、あなた! もしかして、和光中バスケ部の月瀬伊理穂ちゃんじゃない!?」
「え、あの……、そうです……けど」
「やっぱり!」
つかまれていた手を、ぎゅっと握りこまれる。
「嬉しい~っ! 湘北に入学してたのね! わたし、あなたのファンだったのよー! ねえねえ、高校では部活どうするの? また女子バスケ部? それとも、男子バスケ部のマネージャーなんてどう!? きゃああ、それがいいわよ伊理穂ちゃん! ねえ、わたしと一緒にマネージャーをやりましょうよ~! 今年はいい新人も入ったし、県でも上位狙えそうなのよ~! ねっ、ねっ?」
「え……あの……」
「センパイ。月瀬が困ってるッス」
彩子の迫力に気圧され伊理穂がおろおろしていると、それを見かねた流川が助け舟を出した。
その声に、彩子がはっと我に返る。
「あっと、ごめんなさいね。ついつい興奮しちゃって……」
彩子はぺろっと舌を出す。
「でも、マネージャーとして一緒にやってほしいっていうのは本当なのよ。大問題児の桜木花道の扱いも心得ているようだし、めったに他人に興味を示さない流川も、あなたのことを気に入っているみたいだし……。ねえ、伊理穂ちゃん。やってみない?」
「え、え~と……」
(どうしようかな)
なんだか照れくさくなりながら考えていると、洋平が伊理穂の肩にぽんと手を置いた。
「いいじゃないか、伊理穂。迷ってたんだろ? こんなに必要としてくれてるんだから、マネージャー、やってみろよ」
「洋平……。うん、そうだね」
伊理穂はきゅっと口を結ぶと、彩子に向き直った。
「先輩、わたし、マネージャーやります!」
「やったあ! そうこなくっちゃあ! これからよろしくね、伊理穂ちゃん!」
「はい!」
「よろしく、月瀬」
流川は薄く微笑んで伊理穂を見た。
はじめてみる流川の笑顔に、伊理穂の心臓はどきんと脈打つ。
「こ、こちらこそ……!」
頬を薄く染めながら流川に微笑む伊理穂を、洋平は複雑な気持ちで見つめると、小さくため息を吐いた。
To be continued…
「いてぇな、どあほう」
お返しとばかりに今度は流川が手にしたバスケットボールを花道めがけて投げつける。
それは、見事に花道の顔面にヒットした。
「「うわっちゃ~……」」
伊理穂と洋平が、同時に声を上げた。
これはタダではすみそうにない。
「ル~カ~ワァァァアアっ!」
案の定逆上した花道が流川につかみかかった瞬間。
「やめんかー!」
そんな声とともに、マネージャー彩子の小気味良いハリセンの音が2発響いた。
叩かれた花道と流川が、グッとつまった声を上げる。
「まあったく、あんたたちは目を離すとすーぐこれなんだから! 桜木花道! あんたドリブル練習はどうしたの!? 流川! あんたもいくらうまいからって、勝手な行動は許されないわよ! ――って、あら?」
彩子は、伊理穂を見て目をまん丸に見開いた。すぐに、まああっと歓喜の声をあげ、瞳を輝かせる。
その様子にたじろぎ、伊理穂は一歩後ずさるが、その手をがしっと彩子につかまれた。
「わっ!」
「ねえ、あなた! もしかして、和光中バスケ部の月瀬伊理穂ちゃんじゃない!?」
「え、あの……、そうです……けど」
「やっぱり!」
つかまれていた手を、ぎゅっと握りこまれる。
「嬉しい~っ! 湘北に入学してたのね! わたし、あなたのファンだったのよー! ねえねえ、高校では部活どうするの? また女子バスケ部? それとも、男子バスケ部のマネージャーなんてどう!? きゃああ、それがいいわよ伊理穂ちゃん! ねえ、わたしと一緒にマネージャーをやりましょうよ~! 今年はいい新人も入ったし、県でも上位狙えそうなのよ~! ねっ、ねっ?」
「え……あの……」
「センパイ。月瀬が困ってるッス」
彩子の迫力に気圧され伊理穂がおろおろしていると、それを見かねた流川が助け舟を出した。
その声に、彩子がはっと我に返る。
「あっと、ごめんなさいね。ついつい興奮しちゃって……」
彩子はぺろっと舌を出す。
「でも、マネージャーとして一緒にやってほしいっていうのは本当なのよ。大問題児の桜木花道の扱いも心得ているようだし、めったに他人に興味を示さない流川も、あなたのことを気に入っているみたいだし……。ねえ、伊理穂ちゃん。やってみない?」
「え、え~と……」
(どうしようかな)
なんだか照れくさくなりながら考えていると、洋平が伊理穂の肩にぽんと手を置いた。
「いいじゃないか、伊理穂。迷ってたんだろ? こんなに必要としてくれてるんだから、マネージャー、やってみろよ」
「洋平……。うん、そうだね」
伊理穂はきゅっと口を結ぶと、彩子に向き直った。
「先輩、わたし、マネージャーやります!」
「やったあ! そうこなくっちゃあ! これからよろしくね、伊理穂ちゃん!」
「はい!」
「よろしく、月瀬」
流川は薄く微笑んで伊理穂を見た。
はじめてみる流川の笑顔に、伊理穂の心臓はどきんと脈打つ。
「こ、こちらこそ……!」
頬を薄く染めながら流川に微笑む伊理穂を、洋平は複雑な気持ちで見つめると、小さくため息を吐いた。
To be continued…