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衝撃に弾かれた伊理穂の体を、先ほど三井を蹴り飛ばした誰かが抱きとめる。
ふわりと鼻腔をかすめる、嗅ぎなれた匂い。
伊理穂の瞳が驚きに見開かれる。
(ま、まさか……)
「大丈夫か、伊理穂!?」
混乱する頭にするりと入り込んでくる、焦ったような声。
「よ、洋平っ」
自分を助けてくれたのは、間違いなく洋平だった。
どっと安心感が押し寄せて、伊理穂は洋平の胸にすがりつく。
「洋平っ、洋平っ!」
「大丈夫だったか、伊理穂? 何もされなかったか?」
「う、うん……!」
「あぶねえ、なんとか間に合ったか……」
洋平がホッとしたように、息をはく。
自分の胸に顔を押し当ててすすり泣く伊理穂の頭を、洋平は優しく撫でた。
「ったく、バカなことやってんじゃねえよ」
「だ、だって……!」
少し怒ったように言う洋平の声音に伊理穂は顔を上げると、洋平の顔に真新しい殴られた痕を発見して伊理穂はハッと目を見開いた。
「洋平! そのケガ……っ! そのケガどうしたの!?」
血相を変えて叫ぶ伊理穂に、洋平もきつく瞳を細める。
「それはこっちのせりふだよ。お前、頬どうした? 赤くなってんじゃねえか」
洋平の手が先ほど三井に殴られた頬に触れた。
その瞬間、ずきんと目の奥まで響くような痛みが走る。
「いたっ」
「これ、誰にやられたんだよ?」
「オレだよ! 人にいきなり蹴りくれといて、オンナといちゃついてんじゃねえぞコラァっ!」
伊理穂が答えるより早く、三井が叫んで洋平に殴りかかった。
「洋平っ!」
その拳が洋平に当たるより早く、三井のからだに今度は重量感のあるなにかがのしかかった。
「た、高宮くん!」
「よお、伊理穂ちゃん。無事でなにより」
「オレもいるぜぇ~」
言葉と共に、野間が降って来る。
「野間くん……!」
「正義の味方参上ってな!」
驚くバスケ部員と不良軍団をよそに、花道がのたのたと洋平たちに近づいていく。
「おめーら!」
「よお、花道。待たせたな」
「早いとこやっちまおうぜ!」
桜木軍団の登場にバスケ部員たちが喜びにどよめいた。
反対に伊理穂は顔色を変えて洋平にすがりつく。
「洋平、だめ! ケンカしないで!」
「伊理穂チャン、邪・魔。あっち行ってなさい」
いつもより少し乱暴に体を押しのけられて、伊理穂はそれでも洋平にとりすがる。
ふわりと鼻腔をかすめる、嗅ぎなれた匂い。
伊理穂の瞳が驚きに見開かれる。
(ま、まさか……)
「大丈夫か、伊理穂!?」
混乱する頭にするりと入り込んでくる、焦ったような声。
「よ、洋平っ」
自分を助けてくれたのは、間違いなく洋平だった。
どっと安心感が押し寄せて、伊理穂は洋平の胸にすがりつく。
「洋平っ、洋平っ!」
「大丈夫だったか、伊理穂? 何もされなかったか?」
「う、うん……!」
「あぶねえ、なんとか間に合ったか……」
洋平がホッとしたように、息をはく。
自分の胸に顔を押し当ててすすり泣く伊理穂の頭を、洋平は優しく撫でた。
「ったく、バカなことやってんじゃねえよ」
「だ、だって……!」
少し怒ったように言う洋平の声音に伊理穂は顔を上げると、洋平の顔に真新しい殴られた痕を発見して伊理穂はハッと目を見開いた。
「洋平! そのケガ……っ! そのケガどうしたの!?」
血相を変えて叫ぶ伊理穂に、洋平もきつく瞳を細める。
「それはこっちのせりふだよ。お前、頬どうした? 赤くなってんじゃねえか」
洋平の手が先ほど三井に殴られた頬に触れた。
その瞬間、ずきんと目の奥まで響くような痛みが走る。
「いたっ」
「これ、誰にやられたんだよ?」
「オレだよ! 人にいきなり蹴りくれといて、オンナといちゃついてんじゃねえぞコラァっ!」
伊理穂が答えるより早く、三井が叫んで洋平に殴りかかった。
「洋平っ!」
その拳が洋平に当たるより早く、三井のからだに今度は重量感のあるなにかがのしかかった。
「た、高宮くん!」
「よお、伊理穂ちゃん。無事でなにより」
「オレもいるぜぇ~」
言葉と共に、野間が降って来る。
「野間くん……!」
「正義の味方参上ってな!」
驚くバスケ部員と不良軍団をよそに、花道がのたのたと洋平たちに近づいていく。
「おめーら!」
「よお、花道。待たせたな」
「早いとこやっちまおうぜ!」
桜木軍団の登場にバスケ部員たちが喜びにどよめいた。
反対に伊理穂は顔色を変えて洋平にすがりつく。
「洋平、だめ! ケンカしないで!」
「伊理穂チャン、邪・魔。あっち行ってなさい」
いつもより少し乱暴に体を押しのけられて、伊理穂はそれでも洋平にとりすがる。