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もちろんテーブルにラップのかかった皿もない。
(ウソだ)
直感して、伊理穂の心臓を不安がつるりと撫でた。
足が小さく震え出す。
伊理穂が何か言うより早く、洋平が唇を持ち上げた。
感情をうかがわせない表情で伊理穂を見つめて、硬い声音で伊理穂に言う。
「なあ。お前は何しにきたんだ、伊理穂? 今日部活だろ?」
「あ、うん。そうなんだけど……。さ、最近、洋平と全然話してなかったから、声、聞きたくなって」
必死に笑顔をはりつけて言えば、洋平の表情が止まった。
は? と小さく呟いて、そして。
「――!」
氷を思わせるような冷たい眼差しで、洋平が伊理穂を見つめた。
「――お前さ。いい加減そういうのやめろよ」
「え?」
その凍てつくような洋平の眼差しで、伊理穂の心臓が凍りついた。
かろうじて吐息のような声を返す伊理穂に、洋平が心底嫌そうに顔をゆがめる。
「お前さ、流川の彼女なんだろ? なのに、他のヤローにそんなこと言ってんじゃねーよ」
「よう……へい? だ……って、他の男って……洋平、だし」
恐怖にひくついてうまく動かない喉でなんとかそういえば、洋平がゆっくりとこちらを振り向いた。
伊理穂の方に足を踏み出しながら、洋平が暗い瞳で言葉を紡ぐ。
「……あのね、伊理穂チャン。何度も何度も言うけど、オレだってオトコなんだよ?」
ゆうらりと陽炎のように、洋平が伊理穂の前に立った。
思わずあとずさる伊理穂の背中に、リビングの壁が当たる。
追いかけるようにして、洋平が再び伊理穂の前に立った。逃げ場がないと直感的に悟って、伊理穂の胸に洋平に今まで感じたことのない恐怖が芽生える。
「よう、へい?」
名前を呼ぶと、洋平の目が暗く光った。
「わからねえって言うなら、教えてやろうか?」
言葉と共に、突然洋平が伊理穂に覆いかぶさってきた。
噛み付くように唇をふさがれて、驚きに開いたままだったそこに洋平の舌がするりと入り込んだ。洋平のそれは、伊理穂の口腔内で容赦なくうごめいている。
「――! んうっ」
咄嗟に洋平の肩を押し返す。
けれど洋平のからだはびくりともしない。
それどころか抵抗を試みる伊理穂の両手首を、片手で軽々と掴みあげた。
そのまま頭上で拘束されて、空いた反対の手で逃げようとする伊理穂の後頭部をしっかり捕まえる。
一段と深くなる口づけ。
洋平の舌が、伊理穂の歯列をなぞって、上あごを舐め上げた。
「んっ!」
びくんと伊理穂の体が反応した。
洋平は唇を離すと妖しく微笑む。
「好きでもない男のキスで感じちゃったんだ、伊理穂? 知らなかった、結構淫乱なんだな」
「! ちがっ」
否定しようと開いた口を、洋平は狙っていたかのように再び自身の口で塞いできた。
先ほど反応を示してしまった上あごを、洋平が舌先で執拗に攻めてくる。
「んっ……ふ……っあ……!」
上から下に。下から上に。丁寧に舐めあげたかと思えば、伊理穂の喉奥を舌先でつんとつついてくる。
(ウソだ)
直感して、伊理穂の心臓を不安がつるりと撫でた。
足が小さく震え出す。
伊理穂が何か言うより早く、洋平が唇を持ち上げた。
感情をうかがわせない表情で伊理穂を見つめて、硬い声音で伊理穂に言う。
「なあ。お前は何しにきたんだ、伊理穂? 今日部活だろ?」
「あ、うん。そうなんだけど……。さ、最近、洋平と全然話してなかったから、声、聞きたくなって」
必死に笑顔をはりつけて言えば、洋平の表情が止まった。
は? と小さく呟いて、そして。
「――!」
氷を思わせるような冷たい眼差しで、洋平が伊理穂を見つめた。
「――お前さ。いい加減そういうのやめろよ」
「え?」
その凍てつくような洋平の眼差しで、伊理穂の心臓が凍りついた。
かろうじて吐息のような声を返す伊理穂に、洋平が心底嫌そうに顔をゆがめる。
「お前さ、流川の彼女なんだろ? なのに、他のヤローにそんなこと言ってんじゃねーよ」
「よう……へい? だ……って、他の男って……洋平、だし」
恐怖にひくついてうまく動かない喉でなんとかそういえば、洋平がゆっくりとこちらを振り向いた。
伊理穂の方に足を踏み出しながら、洋平が暗い瞳で言葉を紡ぐ。
「……あのね、伊理穂チャン。何度も何度も言うけど、オレだってオトコなんだよ?」
ゆうらりと陽炎のように、洋平が伊理穂の前に立った。
思わずあとずさる伊理穂の背中に、リビングの壁が当たる。
追いかけるようにして、洋平が再び伊理穂の前に立った。逃げ場がないと直感的に悟って、伊理穂の胸に洋平に今まで感じたことのない恐怖が芽生える。
「よう、へい?」
名前を呼ぶと、洋平の目が暗く光った。
「わからねえって言うなら、教えてやろうか?」
言葉と共に、突然洋平が伊理穂に覆いかぶさってきた。
噛み付くように唇をふさがれて、驚きに開いたままだったそこに洋平の舌がするりと入り込んだ。洋平のそれは、伊理穂の口腔内で容赦なくうごめいている。
「――! んうっ」
咄嗟に洋平の肩を押し返す。
けれど洋平のからだはびくりともしない。
それどころか抵抗を試みる伊理穂の両手首を、片手で軽々と掴みあげた。
そのまま頭上で拘束されて、空いた反対の手で逃げようとする伊理穂の後頭部をしっかり捕まえる。
一段と深くなる口づけ。
洋平の舌が、伊理穂の歯列をなぞって、上あごを舐め上げた。
「んっ!」
びくんと伊理穂の体が反応した。
洋平は唇を離すと妖しく微笑む。
「好きでもない男のキスで感じちゃったんだ、伊理穂? 知らなかった、結構淫乱なんだな」
「! ちがっ」
否定しようと開いた口を、洋平は狙っていたかのように再び自身の口で塞いできた。
先ほど反応を示してしまった上あごを、洋平が舌先で執拗に攻めてくる。
「んっ……ふ……っあ……!」
上から下に。下から上に。丁寧に舐めあげたかと思えば、伊理穂の喉奥を舌先でつんとつついてくる。