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夢小説設定
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「いやああああああっ!」
伊理穂は悲鳴をあげて跳ね起きた。
ぜえぜえと肩で喘ぐように息をする。
なに? 今の夢は、なに?
こんな夢ははじめてだ。
がくがくと震えながら、伊理穂は窓に視線を転じた。
カーテンの隙間から明るい光が差しこんでいる。
朝だ。
夢のせいでか、ちっとも眠った気がしなかった。
「…………」
まだ心臓はどくどくと脈打っている。
伊理穂は細く長い息を吐き出すと、頭を抱え込んだ。
ちゅんちゅんと、窓の外で鳥がかわいらしく鳴いていた。
一時間目終了のチャイムが鳴り響いた。
日直の合図で礼をすると、伊理穂は筆箱にシャーペンを入れて教科書を机にしまい、今しがたとったノートを隣りの席の流川に差し出した。
「はい、楓くん」
「サンキュ」
流川が微笑んでそれを受け取る。
と、廊下側の席のクラスメートが自分を呼ぶ声が聞こえた。
目線をあげると、クラスメートのその奥に、大楠の姿が見えた。
「大楠くん……!」
伊理穂が呟くと、流川もそちらへ視線を向けた。
伊理穂が大楠に告白されたのは昨日のことだ。その時起こった穏やかならぬ出来事を思い出して、伊理穂の体が少し震える。
「あいつ、伊理穂になんのようだ」
流川も険のある声を出した。
ついで席を立とうとする流川に伊理穂はハッと我に返ると、それを慌てて止める。
「ま、待って楓くん! 大丈夫。わたし、一人で行って来る」
「でも伊理穂」
不満そうに言葉を返す流川に、伊理穂はにこりと微笑む。
伊理穂は悲鳴をあげて跳ね起きた。
ぜえぜえと肩で喘ぐように息をする。
なに? 今の夢は、なに?
こんな夢ははじめてだ。
がくがくと震えながら、伊理穂は窓に視線を転じた。
カーテンの隙間から明るい光が差しこんでいる。
朝だ。
夢のせいでか、ちっとも眠った気がしなかった。
「…………」
まだ心臓はどくどくと脈打っている。
伊理穂は細く長い息を吐き出すと、頭を抱え込んだ。
ちゅんちゅんと、窓の外で鳥がかわいらしく鳴いていた。
一時間目終了のチャイムが鳴り響いた。
日直の合図で礼をすると、伊理穂は筆箱にシャーペンを入れて教科書を机にしまい、今しがたとったノートを隣りの席の流川に差し出した。
「はい、楓くん」
「サンキュ」
流川が微笑んでそれを受け取る。
と、廊下側の席のクラスメートが自分を呼ぶ声が聞こえた。
目線をあげると、クラスメートのその奥に、大楠の姿が見えた。
「大楠くん……!」
伊理穂が呟くと、流川もそちらへ視線を向けた。
伊理穂が大楠に告白されたのは昨日のことだ。その時起こった穏やかならぬ出来事を思い出して、伊理穂の体が少し震える。
「あいつ、伊理穂になんのようだ」
流川も険のある声を出した。
ついで席を立とうとする流川に伊理穂はハッと我に返ると、それを慌てて止める。
「ま、待って楓くん! 大丈夫。わたし、一人で行って来る」
「でも伊理穂」
不満そうに言葉を返す流川に、伊理穂はにこりと微笑む。