（なんだか夢みたいだったな…）

その日の夜、布団の中で今日の出来事を思い返していた。
今日で一気に西くんとの距離が縮まった気がする…

（西くん、ゾンビゲーム上手かったな…なんだかんだで付き合ってくれたし…てか5回やるって私も西くんも熱中しすぎ…）

頬を緩ませながら西くんとのやり取りを思い返していると、

ゾクリ…と急に首筋に寒気が走った。

（もしかして…）

あの部屋に呼ばれる…とっさにそう思った私は、急いでスーツと、ロクさんに借りていたパーカーを手に取った。

が、しばらく特になにも起こらなかった。

（あれ…気のせいかな？）

私は一応スーツとパーカーを膝に乗せて、ベッドの上で漫画を読み始めた。

しばらく漫画を読んでいると、頭のほうからジジジジ…と音が聞こえ出す。

（…来た！）

私は漫画を置くとスーツたちを離さないようにギュッと抱えこんだ。