次の日。
登校すると早速、西くんと目が合った。

「おはよう」

微笑んでそう伝えると、彼はこちらを1度睨んであちらを向いてしまった。

元からよく睨まれてはいたが、なんだかいつもよりもっと鋭く睨まれた気がする。

(…やっぱり、なんか怒ってる？)

「あの…さ、昨日私、何か気に触ることしちゃった？」

私は彼の様子を伺いながら聞いてみた。

「…むしろ、気に触らないことがあったと思ってンの？」

「いや…勝手にお家についてったのはごめん。でも、それ以外になにかしちゃったかな〜って…」

「…チッ」

彼は舌打ちすると、またそっぽを向いてしまった。

(やっぱり怒ってる…)

でも、次いつあの部屋に呼ばれるか分からないし、聞けることは聞きたい。

それになにか気に触ることをしたならそれも聞き出して謝らなきゃ。

そう思い、今日も彼に話しかけようと決めた。