昼休み。

教室を出ようとしたところで、ふと前田と目が合った。

彼女は私と目が合うなりサッと目線を逸らす。

（様子がおかしい…やっぱり昨日の男の人たちが言った通り、前田が男の人たちに指図したんだ…）

昨日の時点で私が死んだと聞かされていたのだろう。

私が死んだことを知っているのは、襲ってきた男たちとその仲間なはず。

前田の焦りようから、やはり彼女は奴らの仲間だったのだと確信した。

「おはよう」

私はなんだかムカついて、わざと彼女に笑顔で挨拶をした。

「あ、あぁ…おはよう…」

前田は少し焦った様子で答えると、そそくさと去って行った。

私はなんだか少し、勝ち誇った気持ちになっていた。