至福の時間
Dream
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普段憎まれ口しか叩かない彼がふざけてきたからか、私はなんだかウキウキしてきて、反撃してやろうと思い立った。
「あ、待ッて!」
「…ンだよ」
「髪乾かしてあげるッ」
「あッ…おい!」
そう言って彼の手から半ば強引にドライヤーを奪い取る。
「ギョーンギョーン」
私も口であの銃の銃声を真似すると、彼の顔にドライヤーの風を吹きかけた。
「…ッ、やめろよ」
「仕返し〜ッ」
「…チッ」
西くんは舌打ちをすると、ガッと私の頬を両手で摘んだ。
「……いひゃいよ…」
「……」
彼はわざとらしくムスッとすると、頬をさらに強く引っ張った。引っ張られた頬がズキズキと痛み出す。
「…ごめんなひゃい」
私が頬を引っ張られたまま謝ると、西くんは私の頬からパッと手を離した。頬はまだヒリヒリと痛んでいる。
「…返せよ」
彼は私が手に持っていたドライヤーに手を伸ばした。
「あ…乾かしてあげるッて!」
私は彼とまだ話したくて、咄嗟にドライヤーを抱え込んだ。
「はァ…?どうせまた同じことすンだろ」
「し、しないよッ!」
…先程頬を引っ張られて痛かったのに、また同じことをする訳がない。
私はそう思いながら少し頬を膨らませると、彼の肩を軽く掴んで前を向かせた。
「ほらっ、あっち向いてて!」
「…ンだよ」
西くんは口を尖らせながらも素直に前を向いた。
私は彼の髪を手でとかすように乾かしていく。
西くんの髪はずっとサラサラだとは思っていたが…思った以上に猫っ毛で、一度も指にひっかかることなく指の隙間からするすると抜けていく。
こちらが羨ましくなるくらいにサラサラだ…
(あ…)
指を通す度にシャンプーのいい香りが鼻をかすめる。
同じシャンプーを使ったのだから当たり前だが、先程自分が髪を乾かしている時と同じ香りがして…本当に恋人同士なのだと実感し、なんだかふわふわとした気持ちになる。
髪を乾かし終わると、私は自分の鞄に入れていた櫛で西くんの髪をとかしてあげた。
「よし、おっけー!サラサラになった!」
彼の頭を少し撫でてからぽんぽん、と軽く手を置く。
「……」
西くんは何も答えずに少し口を尖らせると、机の上のテレビリモコンを手に取りテレビの電源をつけた。
そのままの流れで、私たちはしばらく一緒にテレビを見ていた。
「あ、待ッて!」
「…ンだよ」
「髪乾かしてあげるッ」
「あッ…おい!」
そう言って彼の手から半ば強引にドライヤーを奪い取る。
「ギョーンギョーン」
私も口であの銃の銃声を真似すると、彼の顔にドライヤーの風を吹きかけた。
「…ッ、やめろよ」
「仕返し〜ッ」
「…チッ」
西くんは舌打ちをすると、ガッと私の頬を両手で摘んだ。
「……いひゃいよ…」
「……」
彼はわざとらしくムスッとすると、頬をさらに強く引っ張った。引っ張られた頬がズキズキと痛み出す。
「…ごめんなひゃい」
私が頬を引っ張られたまま謝ると、西くんは私の頬からパッと手を離した。頬はまだヒリヒリと痛んでいる。
「…返せよ」
彼は私が手に持っていたドライヤーに手を伸ばした。
「あ…乾かしてあげるッて!」
私は彼とまだ話したくて、咄嗟にドライヤーを抱え込んだ。
「はァ…?どうせまた同じことすンだろ」
「し、しないよッ!」
…先程頬を引っ張られて痛かったのに、また同じことをする訳がない。
私はそう思いながら少し頬を膨らませると、彼の肩を軽く掴んで前を向かせた。
「ほらっ、あっち向いてて!」
「…ンだよ」
西くんは口を尖らせながらも素直に前を向いた。
私は彼の髪を手でとかすように乾かしていく。
西くんの髪はずっとサラサラだとは思っていたが…思った以上に猫っ毛で、一度も指にひっかかることなく指の隙間からするすると抜けていく。
こちらが羨ましくなるくらいにサラサラだ…
(あ…)
指を通す度にシャンプーのいい香りが鼻をかすめる。
同じシャンプーを使ったのだから当たり前だが、先程自分が髪を乾かしている時と同じ香りがして…本当に恋人同士なのだと実感し、なんだかふわふわとした気持ちになる。
髪を乾かし終わると、私は自分の鞄に入れていた櫛で西くんの髪をとかしてあげた。
「よし、おっけー!サラサラになった!」
彼の頭を少し撫でてからぽんぽん、と軽く手を置く。
「……」
西くんは何も答えずに少し口を尖らせると、机の上のテレビリモコンを手に取りテレビの電源をつけた。
そのままの流れで、私たちはしばらく一緒にテレビを見ていた。
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