看病
Dream
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「…部屋、戻りなよ。熱出てるんでしょ」
彼の腕を優しく解いて私が言うと、彼は無言で私の手を引いて、家の中へと連れ込んだ。
家の中へ入り玄関の扉が閉まると、西くんは具合が悪そうにその場にしゃがみ込んだ。
「ちょっと…大丈夫?」
私も一緒にしゃがみ込んで、彼の額に手を当てる。
(熱い…ほんとに高熱出てるんだ)
私は自分の靴を脱ぎ、彼の腕を自分の肩にかけると、立ち上がって彼を部屋へと連れて行こうとする。
「…自分で行けるッて」
そう言いながらも彼はぐったりとしていて、体重をこちらに預けてきた。
「…いいから。一旦ここに座ッてて」
私は西くんを支えたまま部屋に入ると、一度彼をベットの上に座らせた。
西くんは相当辛いのか、少し息使いが荒くなっている。
「服、そのままじゃ良くないよ…パジャマ持ってないの?」
彼はいつものように黒スーツを着ていて、上からパーカーを羽織っていた。
「持ッてるけど…またいつガンツに呼ばれるかわかんねェし」
「でも…いつもガンツに呼ばれるのって夜じゃん…」
昨日西くんが見せてくれたブログのどの記事も、時間帯は夜だった。
…というか、彼はこの状態で戦う気なのだろうか。
「……ずっと夜だったのが偶然だッたらどうすンだよ」
彼はスーツを脱ぎたくないようで、必死に反抗してくる。
スーツを着ていると強くなれるし、着てる時の安心感も理解できるが…そのせいで熱が長引いたら元も子もない。
何とかして彼にスーツを脱いでもらえないだろうか…しばらく考えて、私はふと思いついた。
「じゃあさ…脱いだスーツをずっと抱えとくっていうのは?そしたらいつ呼ばれても大丈夫でしょ?」
「……」
「もし西くんがスーツ忘れても、私が西くんの分も持っていくから!」
私は、ねッ?と言いながら彼の顔を覗き込んだ。
「パジャマ、どこにあるの?」
「…タンスの上から2番目」
西くんはパジャマを着てくれる気になったのか、場所を答えてくれた。
「あ…これかな?」
私はタンスからスウェットを取り出した。灰色の、良くあるタイプのやつだ。
「はい」
取り出したスウェットを西くんに渡して、
着替えを見る訳にはいかないので私が廊下に出ようとすると
「…いい」
彼は腕を掴んで私を制した。
そしてスウェットを持ったまま立ち上がり、ふらふらと壁を伝って廊下へ出ていってしまった。
(心配だけど…さすがに着替えを見るのはね)
そう思い、私が買ってきたスポーツドリンクやら冷えピタやらを袋から取り出していると、西くんが部屋の扉を開けた。
彼はスウェットに着替えていて、スーツを離さないようにしっかりと抱えている。
彼の腕を優しく解いて私が言うと、彼は無言で私の手を引いて、家の中へと連れ込んだ。
家の中へ入り玄関の扉が閉まると、西くんは具合が悪そうにその場にしゃがみ込んだ。
「ちょっと…大丈夫?」
私も一緒にしゃがみ込んで、彼の額に手を当てる。
(熱い…ほんとに高熱出てるんだ)
私は自分の靴を脱ぎ、彼の腕を自分の肩にかけると、立ち上がって彼を部屋へと連れて行こうとする。
「…自分で行けるッて」
そう言いながらも彼はぐったりとしていて、体重をこちらに預けてきた。
「…いいから。一旦ここに座ッてて」
私は西くんを支えたまま部屋に入ると、一度彼をベットの上に座らせた。
西くんは相当辛いのか、少し息使いが荒くなっている。
「服、そのままじゃ良くないよ…パジャマ持ってないの?」
彼はいつものように黒スーツを着ていて、上からパーカーを羽織っていた。
「持ッてるけど…またいつガンツに呼ばれるかわかんねェし」
「でも…いつもガンツに呼ばれるのって夜じゃん…」
昨日西くんが見せてくれたブログのどの記事も、時間帯は夜だった。
…というか、彼はこの状態で戦う気なのだろうか。
「……ずっと夜だったのが偶然だッたらどうすンだよ」
彼はスーツを脱ぎたくないようで、必死に反抗してくる。
スーツを着ていると強くなれるし、着てる時の安心感も理解できるが…そのせいで熱が長引いたら元も子もない。
何とかして彼にスーツを脱いでもらえないだろうか…しばらく考えて、私はふと思いついた。
「じゃあさ…脱いだスーツをずっと抱えとくっていうのは?そしたらいつ呼ばれても大丈夫でしょ?」
「……」
「もし西くんがスーツ忘れても、私が西くんの分も持っていくから!」
私は、ねッ?と言いながら彼の顔を覗き込んだ。
「パジャマ、どこにあるの?」
「…タンスの上から2番目」
西くんはパジャマを着てくれる気になったのか、場所を答えてくれた。
「あ…これかな?」
私はタンスからスウェットを取り出した。灰色の、良くあるタイプのやつだ。
「はい」
取り出したスウェットを西くんに渡して、
着替えを見る訳にはいかないので私が廊下に出ようとすると
「…いい」
彼は腕を掴んで私を制した。
そしてスウェットを持ったまま立ち上がり、ふらふらと壁を伝って廊下へ出ていってしまった。
(心配だけど…さすがに着替えを見るのはね)
そう思い、私が買ってきたスポーツドリンクやら冷えピタやらを袋から取り出していると、西くんが部屋の扉を開けた。
彼はスウェットに着替えていて、スーツを離さないようにしっかりと抱えている。