私はもうすぐ30で、親もいて、夫もいて、子どももいて、友達も、知り合いもいて、毎日不自由なく生活していて、ちゃんと幸せを感じているけれど、未だにこの曲を聞くととてつもなく寂しくて辛くて涙が出てくる。突然一人、海に突き落とされて、周囲から逸脱するな、これからは大人になれ、強くなれ、働け、甘えるな、依存するな、とにかくどんな時も一人で泳ぎ続けろって怒鳴られたような感覚に陥ったときのことを思い出す。

この曲を初めて聞いたのは21とかの頃だったと思う。親の期待、彼氏からの束縛、ミソジニーや性的マイノリティ、自分の容姿、そういうのに沢山悩んでて、そんなときだったからかミリヤのLOVELANDは凄く心に刺さった。収録されてる曲全てが自分の胸にある感情を言語化してくれていて、それに救われた。

2018年にリリースされたFemme Fataleでも、同じことが起こった。初めての就職で必死な生活を送りながら、これで私もやっとまともになれたんだなって安心していた頃、私がある意味愛している自分のネガティブな部分をこのアルバムの収録曲は全て言語化してくれた。

ミリヤは曲を通して、自分のネガティブな面も愛していいよ、そのままでいいよ、解決もハピエンもしなくていいんだよって伝えてくれる。