8月
「両手にアオドウガネ」 2024/08/17
夜中の3時頃のことだった。乙女向けドラマCDを聞こうかな〜と思ってイヤホンをしたそのとき。ブババババ!と音がした。驚いて見ると、カーテンに濃い緑色の丸っこい虫がいた。500円玉くらいの大きさだった。私はティッシュを2枚ほど引き抜き、鳥が獲物をとるかのように素早くそれを捕まえた。チクチクした爪がカーテンを掴んでいたのを丁寧にはずすと、右手の中に収まった。
狩猟本能が刺激されて興奮していると、また羽音がした。もう1匹いるのだ。天井からぶら下がった傘付きの蛍光灯にぶつかりながら旋回していた。ギラギラとした残像をまとっていた。私は「セミじゃん!なんで家の中にセミがいるんだよ!」と情けない声で怯えた。バチンと音を立てて弾かれたそれは、ハンガーにかけてあったカーディガンに張り付いた。静止したそれをよく見ると、セミではなかった。さっきと全く同じ種類の虫だった。いける。今だ!左手でティッシュをとり、捕まえた。私の両手の中で、ふたつの命が蠢いた。ジップロックに放り込み、しっかりと閉じた。しばらく観察した。2匹は大きさは同じくらいだが、後に捕まえた方が元気だった。廊下に放置してそのまま寝た。
眠りから覚めて、庭作業していた母に見せにいった。しかし、バケツの水に沈められて、あっさりと駆除されてしまった。アオドウガネという虫らしい。農作物や花木を食害して枯らしてしまう、母の天敵だ。なんか儚いなって思ったけど、きっと腐るほどウジャウジャいるんだろうな。とも思った。
「虫がいない」 2025/01/05
やあ、昔の、えっと、だいたい5ヶ月前くらいの私。8月の君が日記を書き始めて、なんだかんだ12月まで続いて、一旦やめて、最近また始めたんだけど、もうすでに、結構めんどくさくなってきている。日記の振り返りとして、君の書いた日記。そう、2024年8月17日のアオドウガネの日記を読んで何か感想を書こうとしたんだけど、何も思いつかなくて。しょうがないから外の空気でも吸ってみましょうと思って外に出て、野良猫が側溝を歩いてるのとか、公園の端っこにちょっとだけ残った雪を踏んでみたりして、目に付いたものに近寄ってジッと見てみたりしながら歩いて、虫、夏と比べて全然いないなって思って。みんな、まだタマゴだったり、土の中で幼虫をしているのかな。田んぼに行ったら、なんかいるかもと思って、行こうとしたんだけど、そのとき、私の部屋着のジャージの裾が、地面を擦っているのに気づいて、やめた。あと、家の鍵を持ってきてなかったから、母がどっかに出かけちゃったら、家に入れなくなる。と思ったから。
アオドウガネは害虫だ。害虫に、植物の根っこを食い荒らすのをやめてください!!と言いたくても、虫に言葉は通じないから、意味がない。そういうところに、人間同士のコミュニケーションの難しさや、それで起きる争いとかを重ねて変な気持ちになってしまったんだね。同じ言語を話せる同士なのに、話し合えなかったり、聞いてくれなかったりするの、大変だけど、人は虫のように、ころしては、いけないんだ。
人をころしちゃいけない理由を聞かれたら、何と答えよう?人をころしていい世界に生きるのは、怖いから、みんなでやめようね。って、ことなのかな。
夜中の3時頃のことだった。乙女向けドラマCDを聞こうかな〜と思ってイヤホンをしたそのとき。ブババババ!と音がした。驚いて見ると、カーテンに濃い緑色の丸っこい虫がいた。500円玉くらいの大きさだった。私はティッシュを2枚ほど引き抜き、鳥が獲物をとるかのように素早くそれを捕まえた。チクチクした爪がカーテンを掴んでいたのを丁寧にはずすと、右手の中に収まった。
狩猟本能が刺激されて興奮していると、また羽音がした。もう1匹いるのだ。天井からぶら下がった傘付きの蛍光灯にぶつかりながら旋回していた。ギラギラとした残像をまとっていた。私は「セミじゃん!なんで家の中にセミがいるんだよ!」と情けない声で怯えた。バチンと音を立てて弾かれたそれは、ハンガーにかけてあったカーディガンに張り付いた。静止したそれをよく見ると、セミではなかった。さっきと全く同じ種類の虫だった。いける。今だ!左手でティッシュをとり、捕まえた。私の両手の中で、ふたつの命が蠢いた。ジップロックに放り込み、しっかりと閉じた。しばらく観察した。2匹は大きさは同じくらいだが、後に捕まえた方が元気だった。廊下に放置してそのまま寝た。
眠りから覚めて、庭作業していた母に見せにいった。しかし、バケツの水に沈められて、あっさりと駆除されてしまった。アオドウガネという虫らしい。農作物や花木を食害して枯らしてしまう、母の天敵だ。なんか儚いなって思ったけど、きっと腐るほどウジャウジャいるんだろうな。とも思った。
「虫がいない」 2025/01/05
やあ、昔の、えっと、だいたい5ヶ月前くらいの私。8月の君が日記を書き始めて、なんだかんだ12月まで続いて、一旦やめて、最近また始めたんだけど、もうすでに、結構めんどくさくなってきている。日記の振り返りとして、君の書いた日記。そう、2024年8月17日のアオドウガネの日記を読んで何か感想を書こうとしたんだけど、何も思いつかなくて。しょうがないから外の空気でも吸ってみましょうと思って外に出て、野良猫が側溝を歩いてるのとか、公園の端っこにちょっとだけ残った雪を踏んでみたりして、目に付いたものに近寄ってジッと見てみたりしながら歩いて、虫、夏と比べて全然いないなって思って。みんな、まだタマゴだったり、土の中で幼虫をしているのかな。田んぼに行ったら、なんかいるかもと思って、行こうとしたんだけど、そのとき、私の部屋着のジャージの裾が、地面を擦っているのに気づいて、やめた。あと、家の鍵を持ってきてなかったから、母がどっかに出かけちゃったら、家に入れなくなる。と思ったから。
アオドウガネは害虫だ。害虫に、植物の根っこを食い荒らすのをやめてください!!と言いたくても、虫に言葉は通じないから、意味がない。そういうところに、人間同士のコミュニケーションの難しさや、それで起きる争いとかを重ねて変な気持ちになってしまったんだね。同じ言語を話せる同士なのに、話し合えなかったり、聞いてくれなかったりするの、大変だけど、人は虫のように、ころしては、いけないんだ。
人をころしちゃいけない理由を聞かれたら、何と答えよう?人をころしていい世界に生きるのは、怖いから、みんなでやめようね。って、ことなのかな。