4.点火
扉を開けて…後悔した。
なんとなくあれから大野さんに会ってしまいそうで、喫煙所から遠のいていた。
翔さんに「禁煙でもするの?」と聞かれ、返答に困ったけど。
まぁ吸わなくても中毒的でもないから我慢できる。
けれど、ついつい仕事のことで考え事をしていたら、無意識のうちに足が向かっていたようだ。
「あ…」
「…よう」
このままこの場から立ち去ろうか…
入口で一人留まっていると、もう一人いた社員が扉を閉めて出て行ってしまった。
「あ…」
大野さんと二人きり…
「…あのさ、とりあえず…座ったら?」
入口で固まる俺に、大野さんは眉尻を下げながらふわっと笑った。
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なんとなくあれから大野さんに会ってしまいそうで、喫煙所から遠のいていた。
翔さんに「禁煙でもするの?」と聞かれ、返答に困ったけど。
まぁ吸わなくても中毒的でもないから我慢できる。
けれど、ついつい仕事のことで考え事をしていたら、無意識のうちに足が向かっていたようだ。
「あ…」
「…よう」
このままこの場から立ち去ろうか…
入口で一人留まっていると、もう一人いた社員が扉を閉めて出て行ってしまった。
「あ…」
大野さんと二人きり…
「…あのさ、とりあえず…座ったら?」
入口で固まる俺に、大野さんは眉尻を下げながらふわっと笑った。
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