交差点上
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あれ……私、寝てた……のか。
まだ寝ぼけてるのか寝落ちるまでの記憶が曖昧で、薄ら瞼を開けたところ何者かと目が合った。
「目が覚めたかい?」
え誰?ぼんやりした頭で記憶を引っ張り出す。いや知ってる、リジェネか、そうそう、リジェネが膝を貸してくれてたんだね。
なんで?
「……………………???」
「覚めたなら起きてくれるかな」
僕の足が痺れたらどうしてくれるんだい、と付け加えて。飛び上がって下手にぶつからないようゆっくり上体を起こして隣に座って、きちんと正面から見合うとやっぱりリジェネがそこにいる。
「きみが眠い、とだけ言って急に倒れるから驚かされたよ」
「あ、ああ、ごめん」
この様子だと眠気が限界に達して気絶したところを近いソファまで運んできてくれたらしい。
「迷惑かけちゃったね。運んでくれてありがとう」
聞いたリジェネがほんのわずかに目を丸くした。
「……礼を言われるとは思わなかったよ」
「なんと言いますか……ほら、膝まで貸してくれてたわけだし」
申し訳ないのと照れくささが同時に襲ってきて、なんとはなしに居心地が悪い。ふいと首を前に戻したAはいつもの余裕そうな表情に戻っている。
「そのような行為も存在しているって、偶然知ってただけさ」
「ふうん」
横顔を見ても、彼の目線がどこに向けられているのか私には分からない。
「てっきり道具扱いしてくるもんだとばかり思ってた。優しいんだね」
あの人とかその人がそうなので。
振り向いたリジェネは何を言うでもなく私の目をじっと見つめて、それからおかしそうにちいさく笑った。
「君が言ったんだよ」
「言った?」
「そう。自分の持つ道具ならなるべく丁寧に扱うべきだと言ったのは君の方だ」
そうだったっけ?内容としては同意できるものだし、彼の記憶力からして事実なんだろう。
「ま、精々ありがたく思いなよ」
「ははーっ、ありがたき幸せ」
深〜く頭を下げると、上の方からくすくすと鈴のような声がした。
まだ寝ぼけてるのか寝落ちるまでの記憶が曖昧で、薄ら瞼を開けたところ何者かと目が合った。
「目が覚めたかい?」
え誰?ぼんやりした頭で記憶を引っ張り出す。いや知ってる、リジェネか、そうそう、リジェネが膝を貸してくれてたんだね。
なんで?
「……………………???」
「覚めたなら起きてくれるかな」
僕の足が痺れたらどうしてくれるんだい、と付け加えて。飛び上がって下手にぶつからないようゆっくり上体を起こして隣に座って、きちんと正面から見合うとやっぱりリジェネがそこにいる。
「きみが眠い、とだけ言って急に倒れるから驚かされたよ」
「あ、ああ、ごめん」
この様子だと眠気が限界に達して気絶したところを近いソファまで運んできてくれたらしい。
「迷惑かけちゃったね。運んでくれてありがとう」
聞いたリジェネがほんのわずかに目を丸くした。
「……礼を言われるとは思わなかったよ」
「なんと言いますか……ほら、膝まで貸してくれてたわけだし」
申し訳ないのと照れくささが同時に襲ってきて、なんとはなしに居心地が悪い。ふいと首を前に戻したAはいつもの余裕そうな表情に戻っている。
「そのような行為も存在しているって、偶然知ってただけさ」
「ふうん」
横顔を見ても、彼の目線がどこに向けられているのか私には分からない。
「てっきり道具扱いしてくるもんだとばかり思ってた。優しいんだね」
あの人とかその人がそうなので。
振り向いたリジェネは何を言うでもなく私の目をじっと見つめて、それからおかしそうにちいさく笑った。
「君が言ったんだよ」
「言った?」
「そう。自分の持つ道具ならなるべく丁寧に扱うべきだと言ったのは君の方だ」
そうだったっけ?内容としては同意できるものだし、彼の記憶力からして事実なんだろう。
「ま、精々ありがたく思いなよ」
「ははーっ、ありがたき幸せ」
深〜く頭を下げると、上の方からくすくすと鈴のような声がした。
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