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それは閃き。
鮮烈に輝いて全身を駆け巡るそれを逃さないように、武器を握る手にありったけの力を込めて──
「終わらせる!」
ふう、と一息ついた途端に自覚していなかった疲れに襲われた。野を歩けば魔物に当たる、郊外を歩く上では当然の事ながら手強い獣なりなんなりを相手するというのは相応に骨が折れる。
体を伸ばしたり揉み解したり試していると、ルークがひょいと顔を出してきた。
やけに目が輝いている。
「なまえ、今の……すごかったな!」
「へ」
予想外の角度から切り込まれたなまえの口から間抜けな声が漏れた。ルークが指す"今の"は、習得したばかりの"今の"技のことだろう。使う武器も全く違う他の技に結構な熱で興味を示している彼を見て、なまえは心中で呟いた。めずらしい。
「向かって言うのも何だけど、カッコよかったぜ!」
「ああ……ありがとう。そこまで言われるとちょっと照れるんですけど……」
「ということで相談なんだけど」
「はい?」
「やってみたい!」
なまえはきょとんと目を丸くし、真面目な顔で言い放つルークの額めがけて柔らかく手刀を入れてみれば、短い悲鳴。
「いきなり何すんだよ!」
「ごめん、予想外の提案でびっくりした」
「はあ?」
「ルーク、なんやかんやで普段特訓したり稽古してるでしょ。その上で修行でも積むのかと」
「ちげえよ、形だけやってみたかったんだよ」
最初は得物も違うのに何事かと思ったがなるほど変身の構えみたいなものか、と1人納得。それにしてもやっぱり今日のルークちょっと珍しいかも、と不思議な感触。顎に指を添えて思考する間も彼は未だ当てられた箇所をさすっている。
「そういうことであれば、このなまえめが伝授しましょう」
「なんか急に大げさじゃね?」
幸い、なまえからしてみれば格好いいと言われるのは満更でもない。再出発までの一瞬をごっこ遊びで潰すくらい気にしないというのが彼女の本音であった。
「いいからいいから。いっくぞー」
鮮烈に輝いて全身を駆け巡るそれを逃さないように、武器を握る手にありったけの力を込めて──
「終わらせる!」
ふう、と一息ついた途端に自覚していなかった疲れに襲われた。野を歩けば魔物に当たる、郊外を歩く上では当然の事ながら手強い獣なりなんなりを相手するというのは相応に骨が折れる。
体を伸ばしたり揉み解したり試していると、ルークがひょいと顔を出してきた。
やけに目が輝いている。
「なまえ、今の……すごかったな!」
「へ」
予想外の角度から切り込まれたなまえの口から間抜けな声が漏れた。ルークが指す"今の"は、習得したばかりの"今の"技のことだろう。使う武器も全く違う他の技に結構な熱で興味を示している彼を見て、なまえは心中で呟いた。めずらしい。
「向かって言うのも何だけど、カッコよかったぜ!」
「ああ……ありがとう。そこまで言われるとちょっと照れるんですけど……」
「ということで相談なんだけど」
「はい?」
「やってみたい!」
なまえはきょとんと目を丸くし、真面目な顔で言い放つルークの額めがけて柔らかく手刀を入れてみれば、短い悲鳴。
「いきなり何すんだよ!」
「ごめん、予想外の提案でびっくりした」
「はあ?」
「ルーク、なんやかんやで普段特訓したり稽古してるでしょ。その上で修行でも積むのかと」
「ちげえよ、形だけやってみたかったんだよ」
最初は得物も違うのに何事かと思ったがなるほど変身の構えみたいなものか、と1人納得。それにしてもやっぱり今日のルークちょっと珍しいかも、と不思議な感触。顎に指を添えて思考する間も彼は未だ当てられた箇所をさすっている。
「そういうことであれば、このなまえめが伝授しましょう」
「なんか急に大げさじゃね?」
幸い、なまえからしてみれば格好いいと言われるのは満更でもない。再出発までの一瞬をごっこ遊びで潰すくらい気にしないというのが彼女の本音であった。
「いいからいいから。いっくぞー」
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