すべて夢主は男主人公です。男夢主×ヒロインものが中心です(友情ものも書くかもしれません)。女夢主人公ものやBLものは取り扱いません。
Fate/stay nightの(セイバー・凛・桜・イリヤのハーレムのセイバー落ち)
男主人公の名前をお付けください
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そして深呼吸。一回、二回、三回、四回、五回。
へんぜると同じようにセイバーもする。
そして、三分ほどだろう。落ち着いた様子で話す。
「すまんな、セイバー。これはどうしようもないのが、歯がゆいが…」
いつもの涼しげな顔を歪め隣に声を聞かせる。
「いいえ。大丈夫ですよ、貴方のそれは正常です。お気になさらずに」
頬をまだ染めつつ隣に声を聞かせる。
「こんな属性は少々困るんだがな………」
父親である切嗣から引き継いだ【結合】と自らの特性の【誘惑】の性。心を迷わせて、さそい込み、逃げ出さないよう結び合わせる。淫魔と呼ばれるほどの魅了感は彼の属性、土と水の二属性だ。聖杯の器として生み出されたのでなく、聖杯の護り手として生み出された彼はイリヤスフィールと違って胎児段階に魔術的操作は行っていない。だが、調整はされていた。非凡な才能と容姿は、生まれる前からこうなると確実に決まっていた。特性を除いて。目で、声で、匂いで、体液まで、全て、誰を彼もを【誘惑】してしまう。対魔力が高ければいいとものでなく、生き物であれば老若男女問わず【誘惑】してしまうのだ。但し、条件はある。目を合わせなくてはならない、声を聞かせなければならないこういった制約があっても、自然と【誘惑】してしまうことがある。発汗し蒸発したものでも、彼はできてしまう。彼の性格が天性の悪魔のものであれば開き直りができる。だが、彼の中身は【善】だ。周りの様子に自分の力の制御に苦悩していた。根っからの【色情魔】なぞにはなれなかったのだ。ホムンクルスと言えど生き物の形をしている。【誘惑】が効かないものなど極少数であった。その中に、辛くも妹は含まれていなかった。
胎児段階で、彼の特性に気づいたアハト翁はすぐさま抗体となる魔術を行使し何とかなったものの、それも効く相手が限られてしまう。そして、なによりすぐに効果が失くなってしまう。それが変異なのかどうかは分からない。だが、いつまでも【誘惑】が続くのかというと、そういうわけでもない。常に行使されてはいるが、中断することもできるのだ。中断だ。途中で断つ、だ。麻薬常習犯がなぜ完璧にやめられないのか、という話をしよう。麻薬は、簡単に止められるほうからスタートするのがほとんどだろう。いい気持ちが続く、ずっと続くわけではない、また味わいたいがために余計に麻薬に手を出す。これの繰り返しだ。“常習”なのだ。此処がポイントである。何度も繰り返して、習慣のようになっているのだ。習慣が崩れるとどうなるか、全ての崩壊である。大げさと思うだろうか。大袈裟ではないのだ。もし、もう息を吸ってはいけないとなったならどうだろう。そう、“死んでしまう”。定期的に彼の成分を摂取しなければ、良くて衰弱死になってしまうのだ。バイオテロにはもってこいの代物というわけだ彼は。
だが、何処にも例外というものはある。
「どうにかしたいからどうにか頑張ってはいるが。やはり、シューマンみたいにはなれんのだろうな、俺は」
こぼす言葉に苦々しさが混じる。好きでこのような特性になったわけではない。だが、諦めはしていない。もう何も見たくないと閉ざせばいい赤い瞳を地面に落ちたアイスを見ていた。
「私はなんとか戻れますが、どうしてでしょうね」
真実の愛を誓ったカップルでさえ彼が近づいてしまえば、そんなものまやかしであったと証明されてしまうほどだ。どんなに愛が強くとも、どんなに愛が深くとも、どんなに愛が綺麗でも、意味がなくなってしまうのだ。
「ん、あぁ。それは……何故だろう」
「分からないのですか?」
思いもよらない解答に隣を見上げるセイバー。へんぜるは銃を使いすぎてできたタコを撫でつつ頷く。
「今まで、と言ってもそんな外には出ていないが、分からない」
服の上からでも分かる筋肉は威圧を与えるだろうが、それもすぐに感じなくなる。
「英霊にも効く奴と効かない奴がいたな」
「ギルガメッシュとライダーとバーサーカーは効きませんでしたね」
三英雄が同じく持っている特性とは何か。
「神性、か?」
「それなら、ランサーも入っているはずです。でも、すぐに解けはしませんでしたから違うのでしょうか?」
ギルガメッシュは宝物庫に対応できるものがあったのかもしれない。ライダーは元は女神であるし、バーサーカーは十二の試練があるからなんとかなるのだろう。
神性では無いが、セイバーには竜の血が混じっているので、それのおかげだろうか。だが、そんなつまらない話にはなっていない。
「基本的に女性であれば老若問わず強くやられる」
「はい」
「そして、俺が止めるまでやられたまま」
「はい」
「だけど、セイバーは止めなくても戻れる」
「そうなりますね」
二人で考え込む。隣から来る異性の香りにお互い惑わされながら。
