すべて夢主は男主人公です。男夢主×ヒロインものが中心です(友情ものも書くかもしれません)。女夢主人公ものやBLものは取り扱いません。
Fate/stay nightの(セイバー・凛・桜・イリヤのハーレムのセイバー落ち)
男主人公の名前をお付けください
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「へんぜるさん!!」
沈んだ姉を退けて隣に来た桜。セイバーは士郎に抑えられている。士郎から奉仕されるおまんじゅうとお茶にもてなされていた。食欲に負けたわけではなく、王としてもてなされれば、もてなし終えるまでもてなさらなければならない。正座し行儀よくお菓子とお茶を頂いている。だが、その目はへんぜるから一切離さない。セイバーはひとまず抑えられている。
「どうした、サクラ?」
「深さなら私が一番ですよ」
「あぁ、そうだったな」
間桐 桜とへんぜる・フォン・アインツベルンの関係は重終絶愛だ。
アハト翁の命により間桐家に訪問したのが最初の出会いであった。家族から引き離され間桐の魔術に馴染むための陵辱に心を食いつぶされかけた時に出会った、光、だった。目を射るようではなく、包み込むような光、そう感じたのだ。包み込むという表現を同じくするのは、彼女の中の遠坂の血がまだ生きていることを指していた。即ち、間桐 桜になりかけていたのを遠坂 桜に少し戻ったのだ。魔術の変容はどうしようもなく、それは間桐のもの。しかし、桜の本質が間桐から離れた。白い絵の具に黒を足し続け元の白い色がわからなくなった所に、また白い絵の具を混ぜた。汚い色だろう。灰色になろうとも黒色が強すぎる。でも、徐々に白を足していけばどうなるか。白に近くなる。真っ白とは言えないが白に近くなる。だが、汚い色であることはどうしようもない。自分を捨てた家族、間桐の人間への怨嗟、憎悪、負の感情を溜めに溜めた汚い物。それをへんぜるに開示してみせた。助けてほしいからではない、お前もこうなれと乞うたから。五感を全て閉じたくなるような暗闇。それでも、へんぜるはなんともなしに受け止めた。自身に降り注ごうものを全て飲み干してしまったほどに。桜は、どうすればいいのか、泣いた。解決方法がわからない。そもそも、何を解決すべきかもわからない。ただ、枯れたはずの涙を流す 桜 をへんぜるは包み込んだのだ。それに感じ、思う。潰れるまで重く、終わりがなくとも絶てぬ愛があれば解決できると。間桐 桜でも遠坂 桜でもなく 桜 がはじめて見つけた解答。
解答がバツならば問題文を解答に合うように書き換えなければと、|白《へんぜる》を補填しようとしていた。できなければ、バッドエンド突入である。
「サクラ」
「はい」
名前を呼ばれただけで嬉しそうに笑う。その彼女の頬に触れた。
「あ、あの…!」
「じっとして」
身を乗り出すほど積極的だったくせに、仕掛けられると顔が真っ赤になり俯こうとする。だが、それは許されなかった。恥ずかしい。自分の全てなど、とうに見せたと言うのに。いや、だからこそ恥ずかしいのだろう。汚いところまで、全てへんぜるは包み込んでくれた。だから、より解答が間違わないように気をつけねばならないのだから。
「綺麗な、目だ」
「!」
「それに、髪も綺麗だ」
「………」
遠坂から間桐に変わったことを証明する物達、それに負が集中する。そんな桜を、優しく、見てくれた。
「俺の知ってるサクラの色だ」
濁る視界に光が。
「俺の好きなサクラだ」
覗き込まれる。深い所を。深淵を。汚濁としかいえないものを。ただ、優しく、見た。
「サクラ」
目の中の甘さを味わい沈んだ。
