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オリジナル2

夜。
宿題に出されたレポートに四苦八苦する柚子は、ふと昼間の刹那とクロの事を思い出していた。
良き同胞。
そう言ったクロの顔は何も嘘をついていないと分かる位に清々しいものだった。
「刹那ちゃんは、クロちゃんが大事じゃないのかなぁ」
「大事じゃなかったら、水買って来ないと思うよ?」
「だよねえ」
足元のクッションに寝転んだ大紙の声に、柚子は「んー!」と背筋を伸ばしながら答える。
「柚子が心配する事はないんじゃないかな?俺たち使い魔は主人になった魔法少女がどんな子でも、護って、一緒にいる契約だし」
「うん、それは鍵を貰う前に司祭様が言ってたから覚えてる」
「例外はないんだよ、この契約に。だから、大丈夫」
やたら真面目にそう言ってからくぁ、と欠伸をひとつすると大紙は「お休みぃ」と丸くなる。
柚子も時計の指す時間が思ったよりも遅い事に気が付くと、レポートをそのままに机の灯りに手を伸ばした。
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