影響力*爆豪
『勝己くん、別れよ?』
「は…?何でだよ」
『何で、って…好きじゃなくなったからだよ。もう勝己くんのこと好きじゃないの』
「…だからその理由を聞いてんだよ」
『他に好きな人ができた…って言えばいいのかな。ごめんね、勝己くん』
「ざけんなよ…誰だよそいつ」
『焦凍くんだよ。焦凍くんの方が優しいし、私の事考えてくれる。勝己くんみたいに怒りっぽくないし』
『わりぃな爆豪』
いつの間にか隣に半分野郎がいて、楓の肩を抱く。
「…んだよ、それ」
『ごめんね。もう私のことは忘れてね』
そのままキスを交わす2人を、目の前で見ていることしか出来ずに拳を握り締めた。
「…っやめろ…!」
振りかざした拳は宙を舞い、そこで自分の意識が戻り目を開ける。
そこで、これが夢だったと気づいた。
…クソ、夢かよ。リアルな夢見せやがって…