立海の日常*立海レギュラー
「幸村くん、それはー」
「これは俺から仁王に返しておくよ。じゃあ、ここでゆっくりしてて」
半ば無理やり部室の中に押し戻され、シーンとした部屋に1人になる。
幸村くん、あれが仁王のジャージだってすぐに分かったのかな…
元々着ていなかったのに、1枚脱いだだけで凄く肌寒く感じる。
もう着替えていいって言われたし、戻った方が怒られそうだしな…素直に甘えよう。
自分の荷物に手をかけて、みんなより早く制服に着替えることにした。
そこで着替え中だからと鍵をキチンと閉めなかった私も悪かったのだ。
ガチャッ
「…え?」
急にドアが開きバッと入口の方を向くと真田くんが立っていて、私の姿を見ると目を見開いて固まった。
今の私は丁度上のジャージを脱いだところで、上半身下着姿である。
「さっ、真田くん…!!」
「な、何故お前がここに…」
真田くんは固まりながらも私の姿を見て目線を泳がせながら吃る。
「あ、あの…着替えているから、その…出ていってくれると助かるかな…」
「…そ、そうだな!すまん!」
その言葉にピキンと姿勢を正した真田くんは急いでドアを閉めて逃げるように出て行った。