立海の日常*立海レギュラー
「あ、ブンちゃん。桑原くん」
「おう。お疲れ」
「ったく今日寒すぎだぜ。やってらんね」
桑原くんとブンちゃんは部室に温まりにきたみたいだ。
「外、雪降ってきたぜぃ」
ブンちゃんはプルプルと頭を降る。
「えっ!本当に?」
「あぁ。これから酷くなりそうな振り方だ」
嫌になるよな、と桑原くんも続ける。
また雪か…帰り、大丈夫かなぁ。電車動いてるといいけど…
「なぁ楓。お前なんか甘いもん持ってねぇ?」
ブンちゃんが頭の後ろで腕を組み掃除中の私を見上げる。
…ブンちゃん、ここに居座る気か?
「あるよ。鞄の中に入ってる…今日調理実習で作ったバニラクッキーが」
それを聞いたブンちゃんがガバッと体を起こした。
「それくれ!」
「いいけど…1人で食べないでよ?」
もう私のそんな言葉は彼に聞こえてない。
ブンちゃんは勝手に私の鞄を開けて、中からクッキーの入った袋を取り出す。
「っうま!これすげー美味いぜ」
ブンちゃんが嬉しそうにクッキーを食べる姿を見て、自然と口元が上がる。
「それはよーござんした」
「ブン太、俺にもくれ」