立海の日常*立海レギュラー
学校が終わり放課後、私はマネージャーの仕事をせっせと行っていた。
「うう〜、さむっ!」
12月に入ってからと言うものの、一気に冬本番になり刺すような風が吹く。
今日は朝から雪が降っていて、午後にはやんだけれど除雪をしていない所は未だに雪が積もっている。
ネックウォーマーをしていても意味が無いくらい寒い。
「相澤先輩!みてみて!」
ウォータージャグを準備していると、白い息を吐きながら手のひらに雪だるまを乗せた赤也がやってくる。
「あ、可愛い」
「でしょ?さっき作ったんす」
赤也は自慢げに雪だるまを見せてベンチに置く。
「可愛いけど…遊んでるとまた真田くんに怒られるよ」
「へへっ、大丈夫っすよ。真田副部長なら今ー」
「俺がどうした」
ヌッといきなり赤也の後ろに現れた真田くんに、私も驚いて身を引いてしまう。
「さ、真田副部長!!今は練習試合中じゃー」
「もう終わった。お前がサボっているのではないかと様子を見に来たが…やはり」
真田くんの顔はみるみる暗くなりその迫力に私までもが冷や汗をかく。
「たるんどる!!こっちに来い!お前に根性を叩き直してやる!」
「す、すんません〜!」
真田くんに引きずられるように赤也が連れていかれる。
…赤也、ドンマイ。私にはどうする事もできないのだ…許しておくれ。
「くく、赤也はサボり下手じゃのう」
真田くん達が姿を消すと、どこからとも無く仁王が姿を見せた。