お見舞い*千歳
「…楓はむぞらしかね」
「え?」
「何でもなか…ふぁ…」
千ちゃんは欠伸をして、ごろんとカーペットに横になる。
私の部屋に千ちゃんがいると、なんだか部屋が凄く小さく感じるなぁ。
「千ちゃん、眠いの?」
「今日は寝てないけんね」
「そうなの?千ちゃんが?珍しい」
「楓の為に頑張ったとよ」
千ちゃんはそう言ってヒラヒラとノートを見せる。
「私のために、ノートとってくれたの?」
普段、寝たり授業をサボる千ちゃんが…?
千ちゃんは何も言わず口元を上げた。
「千ちゃぁん〜、ありがとうう」
思わず横になっている千ちゃんに抱きつくと、ビクッと大きな体が反応する。
「や、やめんね…!」