お見舞い*千歳
「げほっ、…あぁ〜、やっちゃったよ…」
体温計に表示された数値を見て、また頭がクラクラしてくる。
「あらら。昨日濡れたまま外に出たのが原因ね。今日は休みなさい、学校に連絡しておくから」
「うん…」
昨日お風呂上がりにコンビニなんて行くんじゃなかった…油断したなぁ。
「お母さん仕事行くけど、大丈夫?」
「大丈夫だよ、寝てるだけだし…」
「何かあったら連絡してね。ご飯は冷蔵庫にあるから、食べれるようなら食べて」
「ありがとうお母さん…」
「じゃあね」
お母さんは心配そうに部屋から出ていき、しばらくして玄関の閉まる音がした。
あぁ、頭がクラクラする…とりあえず今は寝よう。
今日の数学、テストだったのにな…
頭痛に耐えながら目を閉じて、眠気が襲ってくるのを待つ。
意識がなくなる頃に携帯が震えた気がしたけど、そのまま眠りに落ちた。