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お化け屋敷*立海(前編)



部活で使う部品の買い出しの帰り、たまたま商店街でやっていた抽選に当たり遊園地招待券が当選した。



「やったー!次の休みは遊園地っすね!」



浮かれてはしゃぎまくる赤也に、意外と乗り気なほかのメンバー。



「行けるのは8人までだから、皆で行ってくる?私は別にいいや」



レギュラーは皆で丁度8人だし、実費でわざわざ行くほど遊園地は好きじゃない。



はい、とチケットを赤也に渡すと全員がしらーっと私を見てくる。



「えー!先輩こないんすか!?先輩来ないと話になんないっすよ!ヤローだけで遊園地なんて地獄っすよ」



「私がいてもそんな変わらないでしょ?」



「いーや変わるぜぃ。お前は強制参加だ」



「そうじゃのう。お前さんが来んなら俺もやめとくぜよ」



「私も遠慮します」



ブンちゃんに続いて仁王と柳生も口を挟み、それじゃチケット勿体ないじゃんと私も口をだす。



「あー…えっと。すまん、俺その日空いてないんだ」



皆でギャアギャアと言い合いをしていると、気まずそうにジャッカルが手を挙げた。



「えっ、ジャッカル行けないの?」



「あぁ、その日は好きなミュージシャンのライブがあってな…だから俺の分まで楽しんできてくれ」



ポン、と肩に手を置かれて、ジャッカルが行けなくなったなら丁度人数が私で埋まると赤也が喜ぶ。



…唯一のマトモ要員が、ジャッカルだったのに。



「えっと、幸村と柳も来れる?の?」



「俺は問題ないよ」



「俺もだ。特にその日予定は無いのでな」



「そ、そう…真田は?」



「俺は遊園地などと浮ついた場所には興味無いのだがー…」



「真田は部員と交流を深める協調性がないからのう。無理はせんほうがいい」



サラッと言われた仁王からの言葉に、ピクっと眉を上げた真田。



「…俺も参加しよう」



「…そ、そっか。じゃあ全員行けるんだね…」



「やりー!先輩、絶叫系制覇しましょーね!」



このメンツで遊園地に行くなんて、どっと疲れる……


どうか何も面倒な事が起こりませんように…



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