スキンシップ*四天宝寺
「相澤、さっきのはあかんで」
昼休みが終わり部活に向かう途中、同じクラスの白石が鞄を背負い話しかけてきた。
「さっきの…?あ、アイスの話?」
「せや。相澤はもっと気にせな…自分女の子やろ」
「白石は気にしすぎだよ。私別に金ちゃんのことそういう目で見てないよ」
「…相手のことも気にせぇって事や」
何故か不貞腐れたように目線を下げた白石。
…みんな結構気にしいなんだな。
「ま、気をつけるよ。ありがとう」
「…ほな、部活いこか」
白石と部室に向かい、夕方なのに蒸しかえるような暑さにうんざりしながら髪をひとつに束ねた。
「ほんとに暑いね、今日は特に」
「水分補給忘れたらあかんで」
健康管理は基本や、と口元を上げた白石の小言にはいはい、と頷いた。