~Maple tree~ VI-7
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そして、俺が初めて給料を貰った日。
俺はワタル、そして協力してくれたハヤト、ナギサに夕食を奢った。
丁度その日。ワタルが推進剤を作り終えた事を知った。
実際推進剤を作ったところで、元いた場所に帰れる保証なんてない。
ただ、俺の為に知らない奴らが協力し、助けてくれた変わらない、その真実が俺を突き動かした。
そして、夢で見た楓を思う。
彼女を迎えに行くと約束したから。
食事のあとに、ワタルと共にハヤトの職場であるミツルギ重工にやって来た。
車庫には白い車両になったPhoenixにワタルが仲間と協力して作った推進剤が乗っていた。
「あのさ、レオン。このPhoenixが人型になって戦うんだろ?」
「ああ、俺の友人が動かしていたからな」
「んでさ、友人の宇宙工学の奴にに見せたらこの機体の操作方法がフルマニュアルになっていたんだよ!」
「どういう事だ?」
「例えばさ、パソコンって昔は何か一つの事をするにしても、コード打ち込んで動かしていただろう?」
「それは、かなり初期のパソコンだな」
「それと同じ仕様になっていたんだよ! レオンの友人はめちゃくちゃ操作うまいんだな」
確かに、フユキはDODが用意したパイロットより遥かに操縦技術が卓越していた。
「それで、ゲームのPHOENIXあるじゃん? あのゲームと同じように操作を簡略化して、動かしやすくしたソフト作って組み込んだんだ!」
さらっと言うがかなりの技術を使ったようだ。
「…ワタルはすごい技術者になるな」
「いやー、ノーベル賞狙い続けているけど、うまくいかねーしな」
ワタルが毎日何かの論文を書いているのは知っているし、ワタルが俺に与えてくれた功績を知っている。
ワタルがいなければ、ここまで来れなかった。
「…ワタル、ありがとう」
俺がそう言うと、ワタルは照れくさそうな顔をした。
この世界に来て、大分順応した自分がいるがすっぽりと抜け落ちた感情がある。
きっとこの感覚を楓はずっと味わっていたのだ。
「レオンはいつ帰るの?」
「え? …あ、ああ。そうだな…」
ワタルに突然聞かれ、俺は戸惑ったが呼吸を整えた。
俺が此処でやり残した事はなんだろう。
此処に来た理由。
楓は俺に何をして欲しかったんだろうか。
そんな事をぼんやり考えた。
「出来れば、早めに…」
俺がそう漏らすと、ワタルは軽く微笑む。
「そっかー、レオンとの同棲生活ももうおしまいか…」
「同棲生活…って、俺は男色じゃないぞ」
「いやー、家帰ったらイケメンがお出迎えってかなり良かったなぁ…」
「…ワタル…。お前も来るか…」
まるで、異世界で好きな奴を見つけた映画の主人公のようなセリフ。
俺はワタル、そして協力してくれたハヤト、ナギサに夕食を奢った。
丁度その日。ワタルが推進剤を作り終えた事を知った。
実際推進剤を作ったところで、元いた場所に帰れる保証なんてない。
ただ、俺の為に知らない奴らが協力し、助けてくれた変わらない、その真実が俺を突き動かした。
そして、夢で見た楓を思う。
彼女を迎えに行くと約束したから。
食事のあとに、ワタルと共にハヤトの職場であるミツルギ重工にやって来た。
車庫には白い車両になったPhoenixにワタルが仲間と協力して作った推進剤が乗っていた。
「あのさ、レオン。このPhoenixが人型になって戦うんだろ?」
「ああ、俺の友人が動かしていたからな」
「んでさ、友人の宇宙工学の奴にに見せたらこの機体の操作方法がフルマニュアルになっていたんだよ!」
「どういう事だ?」
「例えばさ、パソコンって昔は何か一つの事をするにしても、コード打ち込んで動かしていただろう?」
「それは、かなり初期のパソコンだな」
「それと同じ仕様になっていたんだよ! レオンの友人はめちゃくちゃ操作うまいんだな」
確かに、フユキはDODが用意したパイロットより遥かに操縦技術が卓越していた。
「それで、ゲームのPHOENIXあるじゃん? あのゲームと同じように操作を簡略化して、動かしやすくしたソフト作って組み込んだんだ!」
さらっと言うがかなりの技術を使ったようだ。
「…ワタルはすごい技術者になるな」
「いやー、ノーベル賞狙い続けているけど、うまくいかねーしな」
ワタルが毎日何かの論文を書いているのは知っているし、ワタルが俺に与えてくれた功績を知っている。
ワタルがいなければ、ここまで来れなかった。
「…ワタル、ありがとう」
俺がそう言うと、ワタルは照れくさそうな顔をした。
この世界に来て、大分順応した自分がいるがすっぽりと抜け落ちた感情がある。
きっとこの感覚を楓はずっと味わっていたのだ。
「レオンはいつ帰るの?」
「え? …あ、ああ。そうだな…」
ワタルに突然聞かれ、俺は戸惑ったが呼吸を整えた。
俺が此処でやり残した事はなんだろう。
此処に来た理由。
楓は俺に何をして欲しかったんだろうか。
そんな事をぼんやり考えた。
「出来れば、早めに…」
俺がそう漏らすと、ワタルは軽く微笑む。
「そっかー、レオンとの同棲生活ももうおしまいか…」
「同棲生活…って、俺は男色じゃないぞ」
「いやー、家帰ったらイケメンがお出迎えってかなり良かったなぁ…」
「…ワタル…。お前も来るか…」
まるで、異世界で好きな奴を見つけた映画の主人公のようなセリフ。