~Maple tree~ VI-7
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さらに、過去に起きたパンデミックはこの池に生息していた鯉を食べた事がきっかけだったとされ、可能性として熱処理をしても生きる可能性がある菌であるという仮説も立てられた。
ナギサはデータをUSBメモリーに移すとそれを俺に渡してきた。
「僕はこの池を保健所並びに、京都府に報告するでやんす。危険性がある事がわかったでやんすから。レオン殿も、この池の事を知れた事に協力出来てよかったでやんす」
「ありがとう」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ワタルと共にマンションに帰る道中。たまたま道を歩いていた時に繁華街を通った。
街は“ホワイトデー”という謎の日に女性にクッキーやキャンディを贈りましょうと勧めていた。
「レオンってさ、あっちの世界でもモテたの?」
ワタルに聞かれて、考えた。
「バレンタインデーにチョコレートを10個は必ず貰う…」
「…畜生! 聞かなきゃよかったぜ!」
「ワタルも貰うだろ?」
「ああ、義理だけどな!」
「俺も義理だよ」
「んなわけ、あるかよ!」
俺は楓にもらったオレンジピール入りのチョコレートケーキを思い出した。
甘くて、美味しかった。
最近、楓との思い出に縋っているのがよく分かる。
楓に逢いたい。
ワタルと共に帰宅して、ワタルとレトルトカレーを食べた。
初めて食べた。戦場に持って行くには十分美味いが、やはり楓のカレーが一番だ。
ワタルが洗濯を畳んでいる間に俺は食器を洗う。
その後、ワタルがまたPhoenixの最高速度を上げる方法を考えるためにホワイトボード前で考え事をする。
ワタルをはじめ、たくさんの初対面の人間達が助けてくれる。俺はそれに感謝しかない。
ワタルには特に。
すると、ワタルが思いついたように立ち上がる。
「レオン…ちょーいい事、思いついた! 100キロ出す方法!! 材料集めるのに、時間がいるけど待てるか?」
「大丈夫だ…。ワタル、助けてくれてありがとう」
俺が礼を言うと、ワタルは水臭いと言って照れた。
その日から、ワタルは仕事の傍ら科学者仲間達と協力して推進剤作りに精を出した。
俺は、任された塾講師の仕事をこなした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
月日が流れて、4月。
ワタルの隣の部屋に住んでいた、こちらの世界の楓とアカネは新たな新天地である東京に旅立って行った。
ワタルと最後の別れという事で、マンション前で別れの挨拶を交わした。
楓とアカネはタクシー待ちをしながら、ワタルや俺に世話になったと話した。
アカネは俺と話した事がきっかけになり、いつかアメリカに行き、父親であるこの世界に来た別の世界のレオンと向き合うと話した。
楓は俺に「貴方に会えて踏ん切りがついた」と話した。
もう、泣いてばかりじゃなく、前を見て現実を受け入れると。
俺はその言葉に俺の楓と目の前の彼女を重ねた。
俺の楓も現実を受け入れ、俺と生きる覚悟をした。
異国の地で生きていく覚悟を。
しばらくすると、タクシーが来て二人はそれに乗り込む。
最後にワタルと共にそのタクシーを見送った。
ナギサはデータをUSBメモリーに移すとそれを俺に渡してきた。
「僕はこの池を保健所並びに、京都府に報告するでやんす。危険性がある事がわかったでやんすから。レオン殿も、この池の事を知れた事に協力出来てよかったでやんす」
「ありがとう」
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ワタルと共にマンションに帰る道中。たまたま道を歩いていた時に繁華街を通った。
街は“ホワイトデー”という謎の日に女性にクッキーやキャンディを贈りましょうと勧めていた。
「レオンってさ、あっちの世界でもモテたの?」
ワタルに聞かれて、考えた。
「バレンタインデーにチョコレートを10個は必ず貰う…」
「…畜生! 聞かなきゃよかったぜ!」
「ワタルも貰うだろ?」
「ああ、義理だけどな!」
「俺も義理だよ」
「んなわけ、あるかよ!」
俺は楓にもらったオレンジピール入りのチョコレートケーキを思い出した。
甘くて、美味しかった。
最近、楓との思い出に縋っているのがよく分かる。
楓に逢いたい。
ワタルと共に帰宅して、ワタルとレトルトカレーを食べた。
初めて食べた。戦場に持って行くには十分美味いが、やはり楓のカレーが一番だ。
ワタルが洗濯を畳んでいる間に俺は食器を洗う。
その後、ワタルがまたPhoenixの最高速度を上げる方法を考えるためにホワイトボード前で考え事をする。
ワタルをはじめ、たくさんの初対面の人間達が助けてくれる。俺はそれに感謝しかない。
ワタルには特に。
すると、ワタルが思いついたように立ち上がる。
「レオン…ちょーいい事、思いついた! 100キロ出す方法!! 材料集めるのに、時間がいるけど待てるか?」
「大丈夫だ…。ワタル、助けてくれてありがとう」
俺が礼を言うと、ワタルは水臭いと言って照れた。
その日から、ワタルは仕事の傍ら科学者仲間達と協力して推進剤作りに精を出した。
俺は、任された塾講師の仕事をこなした。
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月日が流れて、4月。
ワタルの隣の部屋に住んでいた、こちらの世界の楓とアカネは新たな新天地である東京に旅立って行った。
ワタルと最後の別れという事で、マンション前で別れの挨拶を交わした。
楓とアカネはタクシー待ちをしながら、ワタルや俺に世話になったと話した。
アカネは俺と話した事がきっかけになり、いつかアメリカに行き、父親であるこの世界に来た別の世界のレオンと向き合うと話した。
楓は俺に「貴方に会えて踏ん切りがついた」と話した。
もう、泣いてばかりじゃなく、前を見て現実を受け入れると。
俺はその言葉に俺の楓と目の前の彼女を重ねた。
俺の楓も現実を受け入れ、俺と生きる覚悟をした。
異国の地で生きていく覚悟を。
しばらくすると、タクシーが来て二人はそれに乗り込む。
最後にワタルと共にそのタクシーを見送った。