~Maple tree~ VI-4
あなたの名前を入れてね
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
久しぶりに夢を見た。
俺はあの幸せの象徴になった家の主寝室で寝ている。
慌てて隣を見ると楓がいてくれた。
昨晩の情事の後に寝てしまった彼女が肩を出して俺の腕の中で眠っている。
長い蜂蜜色の髪がシーツを滑って広がる。
俺は楓を抱きしめた。
「…レオン…しゃん? どうしましたか?」
「…楓、ごめん…ごめん…、俺は約束破ってばかりで…本当に…」
腕の中の楓は柔らかく微笑む。
「大丈夫…ですよ? また、会えますから。私の今の夢、一緒に叶えてくださいね」
「今の夢…?」
「私の夢は…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺が目を開けると、ワタルの部屋だった。
ワタルのイビキが聞こえ、今あるこの状況が現実なんだと思い知らされる。
手に残る、楓の感触。
情事のあとの汗、柔らかい肌。
俺は目を閉じ、夢に縋るように目を瞑る。
結局、このあとは何も夢を見ること無く終わった。
朝起きて、ワタルと共に朝食を食べ、身支度をした後に昨日のように、ワタルは洗濯、掃除をした。俺は、食器を洗う。
お互い準備が終わると、ワタルと共に部屋の外に出た。
すると、共有廊下を歩いてくる少女と目が合った。
黒髪、綺麗な空色の瞳、小柄な少女はワンピースタイプの見た事がある制服を着ていた。
楓が高等学生時代に着ていた学生服。
若干着崩しているが、雰囲気は俺に以前見せてくれた楓そのものだった。
「おっはよ! 茜ちゃん」
ワタルが鍵をかけながら挨拶をすると、茜と呼ばれた少女はワタルをチラッと見てから「うっす」と挨拶をした後に、俺を見ると固まって動かなくなった。
「…パパ…なの?」
「…」
ワタルも俺も否定したい気持ちになるが、茜の泣き出しそうな表情に、「違う」と言えなかった。
「…そんなワケ…ないか。死んだら蘇らないし、それに今更出てきて、父親ヅラされてもウザイだけだし…」
そう言うと、俺達の横を通過していく。
学生鞄からイヤホンを取り出して、大音量でクラシック音楽を聴きながら、エレベーターに乗り込む。
「…ワタル…、あれって…」
俺が思った事を言いかける。
「楓さんとこっちの世界のレオンの娘さん。茜ちゃん。エスカレーター式のお嬢様学校に通っているんだけど、最近グレてきたんだって…」
エレベーターに乗り込んだのはいいが、今日は日曜日のはずだ。
学生服を着てどこに行くのだろうか。
「さぁーて、池の調査に行くぞ」
ワタルに連れられてやって来たのは、地下駐車場。
地下駐車場のとある車が置かれた場所に来た。そこには、TOYOTAのPRIUSαという車が停車していた。
アメリカにもPRIUSは販売されている。
俺もアメリカに置いて来た乗用車はPRIUSだ。懐かしさもあり、楓との思い出に胸が締め付けられる。
「…レオン、そっちは運転席だぞ。国際免許持っているならいいけど…」
うっかりやってしまった。アメリカでは左ハンドルのため、右側の助手席に乗るつもりで左側に来てしまった。
「…すまない、国際免許は持っていないんだ…」
「ははは、でしょうね。じゃあ、池まで行くぞ」
ワタルは車を出すと走り出した。
車内は綺麗に清掃されている。
車内でワタルはカーナビを操作し、例の池に向かう。
しばらく車を走らせていると、とある公園として整備された場所に到着した。
「よーし、行くぞー!」
ワタルが車から降りると、トランクルームからリュックサックを取り出す。
ワタルは、俺に「早くこーい」と言うと公園を突っ切っていく。
それについて行く。
公園には、日曜日という事もあり、家族連れがたくさんいた。
遊具で遊ぶ子ども、子どもと遊ぶ男性や女性、デートをしている男女。
日曜日の公園には屋台が数店出ており賑わっていた。
ワタルに連れられ、やって来たのは公園のさらに奥。
木々が茂り、薄暗くなってきた。
草木を掻き分けて、さらに奥に進む。
急に開けた場所に到着した。
俺はあの幸せの象徴になった家の主寝室で寝ている。
慌てて隣を見ると楓がいてくれた。
昨晩の情事の後に寝てしまった彼女が肩を出して俺の腕の中で眠っている。
長い蜂蜜色の髪がシーツを滑って広がる。
俺は楓を抱きしめた。
「…レオン…しゃん? どうしましたか?」
「…楓、ごめん…ごめん…、俺は約束破ってばかりで…本当に…」
腕の中の楓は柔らかく微笑む。
「大丈夫…ですよ? また、会えますから。私の今の夢、一緒に叶えてくださいね」
「今の夢…?」
「私の夢は…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺が目を開けると、ワタルの部屋だった。
ワタルのイビキが聞こえ、今あるこの状況が現実なんだと思い知らされる。
手に残る、楓の感触。
情事のあとの汗、柔らかい肌。
俺は目を閉じ、夢に縋るように目を瞑る。
結局、このあとは何も夢を見ること無く終わった。
朝起きて、ワタルと共に朝食を食べ、身支度をした後に昨日のように、ワタルは洗濯、掃除をした。俺は、食器を洗う。
お互い準備が終わると、ワタルと共に部屋の外に出た。
すると、共有廊下を歩いてくる少女と目が合った。
黒髪、綺麗な空色の瞳、小柄な少女はワンピースタイプの見た事がある制服を着ていた。
楓が高等学生時代に着ていた学生服。
若干着崩しているが、雰囲気は俺に以前見せてくれた楓そのものだった。
「おっはよ! 茜ちゃん」
ワタルが鍵をかけながら挨拶をすると、茜と呼ばれた少女はワタルをチラッと見てから「うっす」と挨拶をした後に、俺を見ると固まって動かなくなった。
「…パパ…なの?」
「…」
ワタルも俺も否定したい気持ちになるが、茜の泣き出しそうな表情に、「違う」と言えなかった。
「…そんなワケ…ないか。死んだら蘇らないし、それに今更出てきて、父親ヅラされてもウザイだけだし…」
そう言うと、俺達の横を通過していく。
学生鞄からイヤホンを取り出して、大音量でクラシック音楽を聴きながら、エレベーターに乗り込む。
「…ワタル…、あれって…」
俺が思った事を言いかける。
「楓さんとこっちの世界のレオンの娘さん。茜ちゃん。エスカレーター式のお嬢様学校に通っているんだけど、最近グレてきたんだって…」
エレベーターに乗り込んだのはいいが、今日は日曜日のはずだ。
学生服を着てどこに行くのだろうか。
「さぁーて、池の調査に行くぞ」
ワタルに連れられてやって来たのは、地下駐車場。
地下駐車場のとある車が置かれた場所に来た。そこには、TOYOTAのPRIUSαという車が停車していた。
アメリカにもPRIUSは販売されている。
俺もアメリカに置いて来た乗用車はPRIUSだ。懐かしさもあり、楓との思い出に胸が締め付けられる。
「…レオン、そっちは運転席だぞ。国際免許持っているならいいけど…」
うっかりやってしまった。アメリカでは左ハンドルのため、右側の助手席に乗るつもりで左側に来てしまった。
「…すまない、国際免許は持っていないんだ…」
「ははは、でしょうね。じゃあ、池まで行くぞ」
ワタルは車を出すと走り出した。
車内は綺麗に清掃されている。
車内でワタルはカーナビを操作し、例の池に向かう。
しばらく車を走らせていると、とある公園として整備された場所に到着した。
「よーし、行くぞー!」
ワタルが車から降りると、トランクルームからリュックサックを取り出す。
ワタルは、俺に「早くこーい」と言うと公園を突っ切っていく。
それについて行く。
公園には、日曜日という事もあり、家族連れがたくさんいた。
遊具で遊ぶ子ども、子どもと遊ぶ男性や女性、デートをしている男女。
日曜日の公園には屋台が数店出ており賑わっていた。
ワタルに連れられ、やって来たのは公園のさらに奥。
木々が茂り、薄暗くなってきた。
草木を掻き分けて、さらに奥に進む。
急に開けた場所に到着した。