~Maple tree~ VI-3
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「俺の仮説を説明する。これは、多次元宇宙論を用いて説明するぞ」
多次元宇宙論。フユキが以前言っていた話だ。
この世界を構成する世界の大元を葡萄の一房とした時、一粒一粒の葡萄は味も見た目も少し違う。
似たような世界、でも違う物になる。
俺は何度もどこかで、楓に出会っていて、俺は何度も何度も彼女に恋をして、何度も何度も失う。
俺が彼女にアメリカで初めて会った時に見たフラッシュバックや様々な事は俺が別の世界で彼女と何かしら接点があるという事だろう。
「んで、レオンがいた世界をAとした時、今いる世界では、レオンはゲームの中の架空の人物になっているBという世界。これらが、何らかの原因で衝突した時に、それぞれの世界でそれぞれ関係性があるものが影響を受けるという事になる可能性がある。んで、レオンはその彼女さんと一番最初に出会ったのはいつ?」
「2004年だ」
「本当に?」
「…どういう事だ?」
「俺が気になるのは、同じ時間軸ではなく、わざわざ別の時間軸の並行世界にレオンが来た意味だよ。世の中にたまたまなんて、存在しない。理由があって必ず起きるもんだ。あと、彼女さんとレオンの共通点は?」
「…部屋が隣だった事…、そうだ! ラクーン事件だ」
「ラクーン事件って『バイオハザード』0から3にかけて発生した事件だな」
「0から3ってどういう意味だ?」
そう言うと、ワタルは本棚にある本を数冊抜き取り、それを渡して来た。
「これ、攻略本とビジュアルファンブック」
渡して来た本を受け取り中を見て驚愕した。
俺が体験したバイオテロがそのまま描かれていた。
「ど、どういう事だ? これは…」
「俺達の世界Bでは、レオン達の世界はゲームの架空の世界だ。だけど、レオンにとっては、その世界が世界そのものだ」
「…軽くパニックだ」
「その彼女さんは、ラクーンシティに何していたのさ?」
「彼女はアンブレラ製薬の管轄していた総合病院で治験を受けていたんだ」
「治験? 何の治験?」
ワタルは俺から本をもらい、それをパラパラと捲るがそんな話はない。
「彼女は、先天性の心臓に病があって…、当時の医療技術では、回復の見込みがないと見放されたそうだ」
「心臓移植しか手がないな」
ワタルはそう言って、ホワイトボードにサラサラ書いていく。
「そんな時に彼女の父親がアンブレラジャパンと関係がある親族から治験について話をもらったそうだ」
「治験の内容は?」
ワタルは発泡酒をグイッと飲んだ。
「Tウィルスの投与」
「…ぶぅえっほん!? はぁあ? それって、コレラを投与してんのと一緒じゃんか?! Tウィルスを投与したら100%死ぬんだぞ?」
たしかにその通りだ。
「しかし、彼女は生まれつきあらゆるウィルスのプラス部分を残して、マイナス部分を除去する力があったんだ」
「へー、それは、『maple tree』の設定と似てるな」
「だが、彼女はそれらを行った時に発熱をするんだ」
あの発熱に、彼女は何度も苦しんだ。
「…解熱剤飲んだら、いいんじゃねーの?」
解熱剤じゃ無理だった。
「発熱するのは、理由が正確には三種類あって、一つは排卵日に起きるもの、ウィルスを除去した時、そして、怪我や病気を癒すときに蛍みたいな光を出すんだ。俺もそれで助けてもらった」
再び、ワタルがサラサラ書いていく。
発熱の要因である3番目で手が止まる。
「蛍って? あのホタル? 助けてもらったって…」
「彼女の叔母が投与したGウィルスの影響でモンスター化した際に、俺は攻撃を受けて感染したんだ」
ワタルはサラサラとホワイトボードに書いていく。
「感染したのに、彼女さんのおかげで感染を間逃れたのね」
「だけど、それの影響で髪の色が変わったり、瞳の色が変わったりしたんだ。あとは体温も下がって…」
「…なるほど。Gウィルスの影響が強すぎて消化しきれなかったんだろうな…」
ワタルが書いていく中で、解熱について聞いて来た。
「彼女の解熱ってどうすんだ?」
ワタルは発泡酒をまた煽る。
「俺と性行為して、解熱する」
ワタルは発泡酒を吹き出した。
「最高の関係じゃねーか!!!」
ワタルは発泡酒をテーブルに置き、興奮気味に話し出した。
「可愛い彼女とイチャイチャ三昧か?! ちっきっしょー!! イケメン滅びろー!!」
「…いい事ばかりじゃない…、彼女はそれを嫌がったんだ…」
俺に負担が掛かるとか、同情してとか、気持ちがない性行為だと思われた事もあった。
「…レオンは彼女好きだったの?」
「当たり前だ! 好きだった、愛していた。今も彼女に会いたくて、仕方ない!」
「西野カナの歌と松田聖子の歌を足して2で割ったようなセリフだな」
「! セイコ・マツダ?!」
思わず食いついた名前。彼女は、母親が好きだったセイコ・マツダの曲をよくピアノで弾いていた。
「なになに? 聖子ちゃんファン?」
「楓の母親が好きだったんだ! だから、よくピアノで弾いていた」
「レオン達の世界にも松田聖子いるんだ…んー、じゃあ、俺達のいる世界と何かしら共通点があるんだな…」
サラサラとホワイトボードに書いていく。
多次元宇宙論。フユキが以前言っていた話だ。
この世界を構成する世界の大元を葡萄の一房とした時、一粒一粒の葡萄は味も見た目も少し違う。
似たような世界、でも違う物になる。
俺は何度もどこかで、楓に出会っていて、俺は何度も何度も彼女に恋をして、何度も何度も失う。
俺が彼女にアメリカで初めて会った時に見たフラッシュバックや様々な事は俺が別の世界で彼女と何かしら接点があるという事だろう。
「んで、レオンがいた世界をAとした時、今いる世界では、レオンはゲームの中の架空の人物になっているBという世界。これらが、何らかの原因で衝突した時に、それぞれの世界でそれぞれ関係性があるものが影響を受けるという事になる可能性がある。んで、レオンはその彼女さんと一番最初に出会ったのはいつ?」
「2004年だ」
「本当に?」
「…どういう事だ?」
「俺が気になるのは、同じ時間軸ではなく、わざわざ別の時間軸の並行世界にレオンが来た意味だよ。世の中にたまたまなんて、存在しない。理由があって必ず起きるもんだ。あと、彼女さんとレオンの共通点は?」
「…部屋が隣だった事…、そうだ! ラクーン事件だ」
「ラクーン事件って『バイオハザード』0から3にかけて発生した事件だな」
「0から3ってどういう意味だ?」
そう言うと、ワタルは本棚にある本を数冊抜き取り、それを渡して来た。
「これ、攻略本とビジュアルファンブック」
渡して来た本を受け取り中を見て驚愕した。
俺が体験したバイオテロがそのまま描かれていた。
「ど、どういう事だ? これは…」
「俺達の世界Bでは、レオン達の世界はゲームの架空の世界だ。だけど、レオンにとっては、その世界が世界そのものだ」
「…軽くパニックだ」
「その彼女さんは、ラクーンシティに何していたのさ?」
「彼女はアンブレラ製薬の管轄していた総合病院で治験を受けていたんだ」
「治験? 何の治験?」
ワタルは俺から本をもらい、それをパラパラと捲るがそんな話はない。
「彼女は、先天性の心臓に病があって…、当時の医療技術では、回復の見込みがないと見放されたそうだ」
「心臓移植しか手がないな」
ワタルはそう言って、ホワイトボードにサラサラ書いていく。
「そんな時に彼女の父親がアンブレラジャパンと関係がある親族から治験について話をもらったそうだ」
「治験の内容は?」
ワタルは発泡酒をグイッと飲んだ。
「Tウィルスの投与」
「…ぶぅえっほん!? はぁあ? それって、コレラを投与してんのと一緒じゃんか?! Tウィルスを投与したら100%死ぬんだぞ?」
たしかにその通りだ。
「しかし、彼女は生まれつきあらゆるウィルスのプラス部分を残して、マイナス部分を除去する力があったんだ」
「へー、それは、『maple tree』の設定と似てるな」
「だが、彼女はそれらを行った時に発熱をするんだ」
あの発熱に、彼女は何度も苦しんだ。
「…解熱剤飲んだら、いいんじゃねーの?」
解熱剤じゃ無理だった。
「発熱するのは、理由が正確には三種類あって、一つは排卵日に起きるもの、ウィルスを除去した時、そして、怪我や病気を癒すときに蛍みたいな光を出すんだ。俺もそれで助けてもらった」
再び、ワタルがサラサラ書いていく。
発熱の要因である3番目で手が止まる。
「蛍って? あのホタル? 助けてもらったって…」
「彼女の叔母が投与したGウィルスの影響でモンスター化した際に、俺は攻撃を受けて感染したんだ」
ワタルはサラサラとホワイトボードに書いていく。
「感染したのに、彼女さんのおかげで感染を間逃れたのね」
「だけど、それの影響で髪の色が変わったり、瞳の色が変わったりしたんだ。あとは体温も下がって…」
「…なるほど。Gウィルスの影響が強すぎて消化しきれなかったんだろうな…」
ワタルが書いていく中で、解熱について聞いて来た。
「彼女の解熱ってどうすんだ?」
ワタルは発泡酒をまた煽る。
「俺と性行為して、解熱する」
ワタルは発泡酒を吹き出した。
「最高の関係じゃねーか!!!」
ワタルは発泡酒をテーブルに置き、興奮気味に話し出した。
「可愛い彼女とイチャイチャ三昧か?! ちっきっしょー!! イケメン滅びろー!!」
「…いい事ばかりじゃない…、彼女はそれを嫌がったんだ…」
俺に負担が掛かるとか、同情してとか、気持ちがない性行為だと思われた事もあった。
「…レオンは彼女好きだったの?」
「当たり前だ! 好きだった、愛していた。今も彼女に会いたくて、仕方ない!」
「西野カナの歌と松田聖子の歌を足して2で割ったようなセリフだな」
「! セイコ・マツダ?!」
思わず食いついた名前。彼女は、母親が好きだったセイコ・マツダの曲をよくピアノで弾いていた。
「なになに? 聖子ちゃんファン?」
「楓の母親が好きだったんだ! だから、よくピアノで弾いていた」
「レオン達の世界にも松田聖子いるんだ…んー、じゃあ、俺達のいる世界と何かしら共通点があるんだな…」
サラサラとホワイトボードに書いていく。