~Maple tree~ VI-1
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今まで、大勢の人間の死を見てきた。
皆最後は決まって、同じ事になるが、俺が見た最期の彼女はあの蛍に包まれて、儚くそして、美しく消えた。
彼女と過ごし、彼女を想ったあの日々がこんなに早く、こんなに辛く終わるなんて…信じられなかった。
俺は、あの日からそれはそれは、最悪な時間を過ごすのだが、あの最悪の日があったからこそ、これから皆に説明する事が嬉しくて仕方がない。
だから、俺は敢えて皆に醜態を晒し、説明すると共に、俺を助けてくれた彼の話をしようと思う。
長くなるし、もしかしたら飽きるかもしれない。だけど、聞いてほしい。
俺は、彼のおかげでまた彼女と出会い、また彼女と“俺達の家”で暮らせたんだ。
彼、彼と言っていると俺が男色に目覚めたみたいに見えるから説明していく。
俺と彼の話を。