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名前設定
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「名前さん起きてる?」
色んなことが重なってここ2日は皆して社泊続き。今日は女1人だからと撮影部屋に押し込まれたし、ソファで1人寂しく朝を迎えよう。
山本が撮影部屋の扉を開けたのは、そんなことを考えながら眼鏡を外してソファに横になった時だった。
「山本?どうした?」
「目が冴えて寝れそうにないから、少し付き合ってもえたらって思ったんですけど、寝るとこでした?」
「んーん、おいで」
眠気を奥に追いやって、跳ねる心臓に知らん振りして起き上がると左隣が沈んで山本が座ったのが分かる。
欠伸を隠すフリをしてドキドキしてるのを悟られないように、下を向いたまま片手でテーブルに置いた眼鏡を探す。
「眼鏡外すと、どれくらいまで見えるの?」
「どうしたの急に?」
「何となく。名前さんの見えてる世界ってどんなんだろうなーって」
「そうだなー。多少暗いのもあるけど今の距離だと、多分山本かなって分かるくらいだよ」
そういえば、常夜灯のままだったな。電気をつけるのはー、後ででもいいか。先に眼鏡を探そう。
「じゃあこれぐらいは?」
もう一度眼鏡を探すためにテーブルへ右手を伸ばそうとすると、まるで制すように山本が寄ってくる。肩が触れるくらい近い。左手の甲に山本の右手が重ねられて、そのまま指が絡まってくる。
まるで1つずつ逃げ道を潰されていくような、そんな錯覚を覚える。
「えっ、とぉ…」
「僕の顔見える?」
「みえる、と、思う…」
「ね、ちゃんと見て」
山本に顔を向けられない。常夜灯の電球が今すぐ切れて欲しい。だって今の顔を見られたくない。顔で焚き火出来るんじゃないかってくらい熱いし、鼓動がパレードのパーカッションよりうるさいし、とにかくPCが熱暴走起こしてるみたいに頭が回らない。
「名前さん」
お願いだからそんな風に呼ばないで欲しい。私は君に甘えられると弱いんだ。この距離ならピントが合うことくらい本当は分かってるでしょう?
「こっち向いてくれないとキスしちゃうよ?」
「えっ」
何も考えてなかった。山本の言葉に反射で視線を合わせてしまった。
山本の匂いがグッと近くなって、唇に柔らかい感触。
「ごめん、名前さんが真っ赤になってるの可愛いからつい」
何が起こったのか。頭が追いつかない。
ボケッとしてる間に、頬に手を添えられる。添えられてるだけ。今なら逃げることだって出来るのに、身体が全然動かないし視線も外せない。
「名前さん思ってたより鈍感だから、ちゃんと言うね」
_______________________
「好きです。僕と付き合ってください」
ごめんね、名前さん。寝れそうになかったのは本当なんだ。
ただ、常夜灯に照らされる眼鏡のない顔を見たら、やっぱり誰にも渡したくないって思ったんだ。
僕なりにずっとアタックしてきたつもりだったんだよ?
ご飯や映画に誘ったり、名前さんの好きなもの勉強したり。
全然意識してもらえてる感じなかったから、僕は弟のままかなって諦めようと思ってたのに。
顔から煙でも出そうなくらい真っ赤な顔。ドキドキしてくれてるのか、全然こっちを見てくれない少し潤んでる瞳。そして、振り払われない右手。嫌がられてるわけじゃないって信じたい。
やっとこっちを見てくれた。そう思った時には、身体が勝手に動いてた。
せっけんの匂いがする。さっきシャワー浴びてたからかな。名前さんの唇、思ってたよりも柔らかいな。もう1回したら怒られるかな。
そんな思いをグッと抑えて、鈍感な名前さんでも分かるくらい真っ直ぐに思いを伝えた。
「我慢、してたのに。きっと、歳の近いお姉さんって思われてるだけだから、頑張って蓋してたのに」
涙と一緒に言葉をぽろぽろと零す名前さんは、僕より幼く見える。
「ねぇ、名前さん」
「なに?」
「もう1回していい?」
返事を聞く前に、さっきより短めに奪うと、バカだって。名前さんって、こんなに可愛かったの?もっと早く、名前さんに分かりやすいように動けばよかった。
取り敢えず告白の返事を聞いたら、もう1回を沢山させてもらおう。
お互い頑張ったんだもん。これくらいはいいよね。
色んなことが重なってここ2日は皆して社泊続き。今日は女1人だからと撮影部屋に押し込まれたし、ソファで1人寂しく朝を迎えよう。
山本が撮影部屋の扉を開けたのは、そんなことを考えながら眼鏡を外してソファに横になった時だった。
「山本?どうした?」
「目が冴えて寝れそうにないから、少し付き合ってもえたらって思ったんですけど、寝るとこでした?」
「んーん、おいで」
眠気を奥に追いやって、跳ねる心臓に知らん振りして起き上がると左隣が沈んで山本が座ったのが分かる。
欠伸を隠すフリをしてドキドキしてるのを悟られないように、下を向いたまま片手でテーブルに置いた眼鏡を探す。
「眼鏡外すと、どれくらいまで見えるの?」
「どうしたの急に?」
「何となく。名前さんの見えてる世界ってどんなんだろうなーって」
「そうだなー。多少暗いのもあるけど今の距離だと、多分山本かなって分かるくらいだよ」
そういえば、常夜灯のままだったな。電気をつけるのはー、後ででもいいか。先に眼鏡を探そう。
「じゃあこれぐらいは?」
もう一度眼鏡を探すためにテーブルへ右手を伸ばそうとすると、まるで制すように山本が寄ってくる。肩が触れるくらい近い。左手の甲に山本の右手が重ねられて、そのまま指が絡まってくる。
まるで1つずつ逃げ道を潰されていくような、そんな錯覚を覚える。
「えっ、とぉ…」
「僕の顔見える?」
「みえる、と、思う…」
「ね、ちゃんと見て」
山本に顔を向けられない。常夜灯の電球が今すぐ切れて欲しい。だって今の顔を見られたくない。顔で焚き火出来るんじゃないかってくらい熱いし、鼓動がパレードのパーカッションよりうるさいし、とにかくPCが熱暴走起こしてるみたいに頭が回らない。
「名前さん」
お願いだからそんな風に呼ばないで欲しい。私は君に甘えられると弱いんだ。この距離ならピントが合うことくらい本当は分かってるでしょう?
「こっち向いてくれないとキスしちゃうよ?」
「えっ」
何も考えてなかった。山本の言葉に反射で視線を合わせてしまった。
山本の匂いがグッと近くなって、唇に柔らかい感触。
「ごめん、名前さんが真っ赤になってるの可愛いからつい」
何が起こったのか。頭が追いつかない。
ボケッとしてる間に、頬に手を添えられる。添えられてるだけ。今なら逃げることだって出来るのに、身体が全然動かないし視線も外せない。
「名前さん思ってたより鈍感だから、ちゃんと言うね」
_______________________
「好きです。僕と付き合ってください」
ごめんね、名前さん。寝れそうになかったのは本当なんだ。
ただ、常夜灯に照らされる眼鏡のない顔を見たら、やっぱり誰にも渡したくないって思ったんだ。
僕なりにずっとアタックしてきたつもりだったんだよ?
ご飯や映画に誘ったり、名前さんの好きなもの勉強したり。
全然意識してもらえてる感じなかったから、僕は弟のままかなって諦めようと思ってたのに。
顔から煙でも出そうなくらい真っ赤な顔。ドキドキしてくれてるのか、全然こっちを見てくれない少し潤んでる瞳。そして、振り払われない右手。嫌がられてるわけじゃないって信じたい。
やっとこっちを見てくれた。そう思った時には、身体が勝手に動いてた。
せっけんの匂いがする。さっきシャワー浴びてたからかな。名前さんの唇、思ってたよりも柔らかいな。もう1回したら怒られるかな。
そんな思いをグッと抑えて、鈍感な名前さんでも分かるくらい真っ直ぐに思いを伝えた。
「我慢、してたのに。きっと、歳の近いお姉さんって思われてるだけだから、頑張って蓋してたのに」
涙と一緒に言葉をぽろぽろと零す名前さんは、僕より幼く見える。
「ねぇ、名前さん」
「なに?」
「もう1回していい?」
返事を聞く前に、さっきより短めに奪うと、バカだって。名前さんって、こんなに可愛かったの?もっと早く、名前さんに分かりやすいように動けばよかった。
取り敢えず告白の返事を聞いたら、もう1回を沢山させてもらおう。
お互い頑張ったんだもん。これくらいはいいよね。
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