このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

other


「あーわかんねえ!」
横で勉強するアリトくんが乱暴にシャーペンを机の上に置いた。
「まだ始めたばっかりだよ?」
勉強に付き合えって言ったのはアリトくんの方なのに。何だかちょっとおかしくて笑えちゃう。
「笑ってんじゃねえよ。俺はデュエルしてる方がいい。うん」
「アリトくん一人納得しても仕方ないよ。もうちょっと頑張ろう? せめて宿題くらい終わらせないと」
機嫌を損ねない様に優しく微笑んでみた。
「そんなの心配ナッシングだ! ……あ、」
「どうかしたの?」
「いや、その」
急に慌ててる? 別に変なことは言ってなかったのに何でだろう?
「はっきり言う」
「うん」
慌てたりキリッとしたり忙しい人だ。
「そういう言葉遣いダサいから天使にすると嫌われるって言われてたんだよ……あっ天使って言うのはお前のことで、それはつまり」
「うーん、全然はっきりしてないんだけど」
「えっ、あ、そうだよな。うん。簡単に言うと、」
彼は私の目をしっかり見た。
「俺はお前が好きだ」
そしてこう告げたのだ。
……この人は何を言っているの?
理解出来ないというか頭が追いつかない。
「ごめん変なこと言った忘れてくれ」
「……忘れないよ」
ああ、そうか。
「好きな人に告白されたんだもん」
急に奇跡が起こるから信じられなくて理解出来なかったんだ。嘘じゃないんだね。
「嘘、じゃない?」
「嘘じゃないよ」
同んなじこと考えてるのが面白い。
「俺天使と付き合えるの?」
「うん。いや、天使ではないけど」
「俺にとって天使だから天使でいいの。っしゃー!」
変な人。喜ぶアリトくんの横で私も笑った。
「あ、宿題しよ?」
「いいとこで思い出してんじゃねえよ真面目っ子」


おわり。


(14/07/07)
ぷらいべったーより
30分で書いた初めてのアリト。
ゼアル見ます……。
3/3ページ