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Valentine
「夏目くん! お疲れ様」
「ちょっと待っテ、子猫ちゃんいつからいるノ⁉︎」
イベントが終わって寮への帰り道、もうすぐのところで声をかけられた。
「ちょっと前だよ。そろそろかなーって思って」
「嘘つきはよくないヨ」
こんなにほっぺた真っ赤にしてさ。
「ほんとに全然待ってなんかないよ、多分だけど……」
「連絡してくれたらよかったのニ」
「サプライズ! っていうか連絡したら遅い時間に女の子が出歩いちゃだめって来るの許してくれないでしょ?」
「当たり前だヨ」
大切な人に何かあったら困るんだから。
「でもどうしても今日がよかったの! 疲れてる夏目くんにわざわざ家に来てもらうのも申し訳ないし、仕方ないでしょ」
ああ、今日はバレンタインだもんね。一日中バレンタインイベントだったから当日にもらうのは無理だと諦めてたんだけど、子猫ちゃんはそうじゃなかったらしい。
「駅まで送ル。駅までならいいでショ」
「でも一緒にいたら見つかっちゃうかもしれないし」
だからわざわざ寮の前ではなくちょっと離れたところにいたんだね。そこまで気にしなくても大丈夫なのに。
「暗いしマスクしてるしダイジョウブ。ここで話してる方が目立って見つかっちゃうかもだしネ」
「うぅ……」
「歩きながら用件を聞こウ。早く帰らないと風邪を引いてしまいそうダ。ホラ」
手を差し出してみる。そしたら素直に手を握ってくれるかと思ったけど、直前で思い止まられた。
「それはダメだよ」
「ザンネン。そうダ、どうしても今日渡したい物があるんでショ」
せっかく手繋ぎデートができると思ったんだけどな。
「はい、ハッピーバレンタイン! どうせ今日イベントでたくさんもらってるだろうけど」
照れながら小さな紙袋を渡してくれる。
「ありがとウ。もらったけド、子猫ちゃんのは特別だかラ」
ファンのみんなやスッタフさんがくれた物だって想いは詰まってるだろうけど、やっぱり好きな人からもらうチョコレートって特別。
「あ、今は開けないで……頑張って作ってみたんだけど、その、恥ずかしいから」
「せっかくなのニ?」
ここまで来ておきながら恥ずかしくなってる姿はかわいい。とはいえ早く見たいんですけど。
「そうだ、今日のライブ配信見たよ!」
「えッ見たノ……」
「照れてるー」
「さっきまでそっちだって照れてたでショ」
なんてわいわいしながらボクらは駅に向かった。
「ホントは家まで送りたいんだけド」
「夏目くん疲れてるんだからダメ!」
改札前、なんだか別れるのが寂しくなった。もちろん心配もある。
アイドルだからっていうか最近仕事が忙しくてなかなか会えてない。ESが出来る前はよく朝一緒に登校したり、放課後デートしたりした。学校は違ったけど学校がわりと近かったから。ちょっぴり懐かしい。だから久々に一緒に歩けて嬉しかったし、その分寂しくなってる。
「じゃあチョコ開けてもイイ?」
「待ってなんでそうなるの」
「許されると思ったんだけどナ。ザンネン」
せっかくだから感想を直接言いたかったんだけど、まあそれは電話でもいいか。どうだったの?
「もー。今日はごめんね、無理矢理来たりして」
「ホント、夜は危ないんだから今後は気をつけてネ」
「うん、気をつけます。じゃあまたね」
「オヤスミ、子猫ちゃん」
手を振って、姿が見えなくなるまで彼女を見つめた。
(21/02/14)
申し訳ないめちゃくちゃ結末迷子。
「夏目くん! お疲れ様」
「ちょっと待っテ、子猫ちゃんいつからいるノ⁉︎」
イベントが終わって寮への帰り道、もうすぐのところで声をかけられた。
「ちょっと前だよ。そろそろかなーって思って」
「嘘つきはよくないヨ」
こんなにほっぺた真っ赤にしてさ。
「ほんとに全然待ってなんかないよ、多分だけど……」
「連絡してくれたらよかったのニ」
「サプライズ! っていうか連絡したら遅い時間に女の子が出歩いちゃだめって来るの許してくれないでしょ?」
「当たり前だヨ」
大切な人に何かあったら困るんだから。
「でもどうしても今日がよかったの! 疲れてる夏目くんにわざわざ家に来てもらうのも申し訳ないし、仕方ないでしょ」
ああ、今日はバレンタインだもんね。一日中バレンタインイベントだったから当日にもらうのは無理だと諦めてたんだけど、子猫ちゃんはそうじゃなかったらしい。
「駅まで送ル。駅までならいいでショ」
「でも一緒にいたら見つかっちゃうかもしれないし」
だからわざわざ寮の前ではなくちょっと離れたところにいたんだね。そこまで気にしなくても大丈夫なのに。
「暗いしマスクしてるしダイジョウブ。ここで話してる方が目立って見つかっちゃうかもだしネ」
「うぅ……」
「歩きながら用件を聞こウ。早く帰らないと風邪を引いてしまいそうダ。ホラ」
手を差し出してみる。そしたら素直に手を握ってくれるかと思ったけど、直前で思い止まられた。
「それはダメだよ」
「ザンネン。そうダ、どうしても今日渡したい物があるんでショ」
せっかく手繋ぎデートができると思ったんだけどな。
「はい、ハッピーバレンタイン! どうせ今日イベントでたくさんもらってるだろうけど」
照れながら小さな紙袋を渡してくれる。
「ありがとウ。もらったけド、子猫ちゃんのは特別だかラ」
ファンのみんなやスッタフさんがくれた物だって想いは詰まってるだろうけど、やっぱり好きな人からもらうチョコレートって特別。
「あ、今は開けないで……頑張って作ってみたんだけど、その、恥ずかしいから」
「せっかくなのニ?」
ここまで来ておきながら恥ずかしくなってる姿はかわいい。とはいえ早く見たいんですけど。
「そうだ、今日のライブ配信見たよ!」
「えッ見たノ……」
「照れてるー」
「さっきまでそっちだって照れてたでショ」
なんてわいわいしながらボクらは駅に向かった。
「ホントは家まで送りたいんだけド」
「夏目くん疲れてるんだからダメ!」
改札前、なんだか別れるのが寂しくなった。もちろん心配もある。
アイドルだからっていうか最近仕事が忙しくてなかなか会えてない。ESが出来る前はよく朝一緒に登校したり、放課後デートしたりした。学校は違ったけど学校がわりと近かったから。ちょっぴり懐かしい。だから久々に一緒に歩けて嬉しかったし、その分寂しくなってる。
「じゃあチョコ開けてもイイ?」
「待ってなんでそうなるの」
「許されると思ったんだけどナ。ザンネン」
せっかくだから感想を直接言いたかったんだけど、まあそれは電話でもいいか。どうだったの?
「もー。今日はごめんね、無理矢理来たりして」
「ホント、夜は危ないんだから今後は気をつけてネ」
「うん、気をつけます。じゃあまたね」
「オヤスミ、子猫ちゃん」
手を振って、姿が見えなくなるまで彼女を見つめた。
(21/02/14)
申し訳ないめちゃくちゃ結末迷子。