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未来予想


 学校に組織のやつが来た。
 ひっそり生活しているのだ邪魔しないでほしい。絶対ろくなことない。
「ともとも様」
「敵が何の用だ」
 俺の親父は大手麻薬カルテルのボス。当たり前のようにライバル会社がたくさんある。
「うちの者が東と揉めまして……」
 ほらな、だ~から言ったじゃん? ろくなことないって。
「揉めた? 東とお前らじゃうち関係ないんですけど」
「関係ないから助けて頂きたいのです」
「仲裁しろと?」
「流石理解が早い」
「だるい」
「そこをなんとか」
「他のやつに頼めよ。いくらでもいるだろ?」
「ともとも様がいいのです」
 いつもそうだ。厄介なことに巻き込まれるのは俺だ。
 この時点でめんどうなのにこの願い受けたりなんかしたらどうなることか。
 考えただけで恐ろしい。
「もう一度言う。断る」
「はぁ残念です。毎日ここに来なければならないなんて」
「今なんて言った?」
 聞き間違いかもしれない。
「ここに毎日来ると言っているのですが?」
「……」
 間違いじゃなかった。よくある脅しに見えるがこいつらなら本当にやりかねない。
「わかったやる。仲裁する」
「助かりました。ありがとうございます」
「で、どうしろと?」
「薬を一つやつに渡してケンカはやめろと言っていただければ」
「それで解決になるのか?」
「えぇ、なるのです」
「わけわかんねー」
「ケンカ起こしたやつは薬がほしくてほしくてたまらないのです。だから与えておけば言うことを聞く」
「お前のでいいじゃないか?」
「メジャーなの今切らしてるんですよ」
「ふーん」
 よくわからん。
 はめられてる気もする。
 まぁいい。深く突っ込まないに限る。
 俺は指示に従った。
 そのあと待っていたのは予想通りのめんどくさい展開だった。
 語るのもだるい。
 俺は叫んだ。

「だ~から言ったじゃん!」

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