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ココア


公園で会った小さなココアみたいに甘い双子の姉弟。
10歳。私とは倍も違うけど一緒に遊ぶ仲のいい妹と弟。
2人とも可愛いの。元気すぎて遊んであげてるというより遊ばれている感じ?
「明日も遊んでくれるよね!ね?」
遊び終わっていつものようにおねーちゃんが私に言う。
「んー明日はダメかなー」
「なんで遊んでくれないの?」
「学校だからごめんね? 明後日また遊んであげるから」
ちょっと屈んで頭を撫でる。
「ほんとに?」
振り返ったら弟くんが私を見上げて潤んだ瞳で見つめるからサボる決意をしそうになった危ない。
「またすぐ遊べるからね?」
そうなだめて2人と手を繋いで家に帰った。



 公園のベンチに座って二人を待つ。今日は何して遊ぶのかなーなんて考える。
 しばらくして、弟くんが走って来た。
「あれ、おねーちゃんは?」
 座っても私のほうがちょっと高いんだ。
「今日はひとりだよ!」
「なんで? だって、いつもお姉ちゃんばかっりで僕のことかまってくれないんだもん!」
 ちょっと膨れた顔で言うのが可愛くて思わず笑ってしまった。
 昔から妹がほしかったからついおねーちゃんのほうにいってたな?
「なんで笑ってるの?」
「ごめん、ごめん。だって可愛いから」
「僕が?」
「うん。そうやってやきもち妬いてるのかわっ……ん……」
 背伸びして私の唇を塞いだ弟くん。
「僕だって男だよ?」
ドキッとした。
声が出なかった。何を言ったらいいのかわからなかった。
「おねーさんが悪いんだからね! 今度はちゃんと僕も構ってよ!」
手をぎゅっとしていてそこには手汗が見えてやっぱり子どもだなーって思ったら可愛くて、笑みがこぼれた。
「また可愛いって思っただろ!」
「ごめんごめん。かっこよくてびっくりしたよ」
「もっとかっこよくなるから今度はこんなんじゃ済まないよ?」

イマドキの男の子ってこわい。
ねぇ、
こんなにドキドキするものなの?


おわり。

(15/02/14)
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