彩られたおとぎの国


「……ラ。シンデレラ!」
 誰かが名前を呼ぶ声がして目を覚ました。
 なんだか寒い。
「ここはどこ?」
 眠たい目をこすって辺りを見渡す。
 全然覚えがない。
 ドンドンッ。
 部屋のドアをたたく音がした。
「シンデレラ、いつまで寝ているの!? 早くご飯の用意をしてちょうだい」
 シンデレラ? もしかして私が?
 私はシンデレラなんかじゃない。
 必死に何故ここにいるのか思いだそうと頭をフル回転させる。
 たしか、たまたま行った公園の木が光っていて、見に行ったら幹に穴が開いていてそこから光が漏れてたんだよね。気になって覗いた気がする。
 まさか、そんなことないと思うけど、トリップした? シンデレラの世界に?
 ボロボロの窓から外を見ると雪が降り積もっていた。夏だったよね……別のとこにいるのは間違いなさそうだ。
 着てる服は制服じゃなくてボロボロのワンピだし、シンデレラって呼ばれたし……ガチだ。やばい。
 横にあったエプロンを掴んで、ドタドタと階段を駆け降りた。
「もう少し静かに降りられないのかしら」
「ごめんなさい」
 だめだ、ちゃんとしなきゃ。現実に戻るためにもこんなところで死ねない。
 私は思い出したの。昔読んだ本を。
 大好きでよく読んだあの本に書いてあることはフィクションだと思ってた。
 光に吸い込まれて物語の世界にトリップするなんてことがまさか本当にあるなんて。
 でも私は彩波なのにシンデレラって呼ばれたし、知らないところだし、制服じゃなくてボロボロの服だったからそれしか考えられない。
 確かめなければ。
 しかし、どうすればいいかわからずキッチンで困る。
「シンデレラ、今日のご飯は?」
 ん?
 今、男の人の声がした。シンデレラがいじめられるのは父親が死んだあとだったと思うのだけど。
「無視しないでもらえるかな?」
「兄貴、それ無視じゃなくて悩んでたんじゃねーの。まだ料理始めてないみてーだし」
「あぁ少し寂しくてイライラしてしまったよ」
 兄貴……もしかして義姉たちではなく義兄たちと暮らしているってことなの?
 そしてこの人たちはシンデレラをいじめないの?
 特にこの兄1の純粋そうな感じはなんなの!
「……ねぇ」
「! あっ、ごめんなさい」
 疑問が尽きなくて返事を忘れていた。
「ボーッとしてるけど大丈夫? 体調悪いんじゃ」
「いえ、大丈夫です」
 休めるならその方が現状の整理が出来て嬉しいがあの継母では休めそうにない。
 こんなに優しい兄がいながらああやって怒鳴るということはそういうことだ。
 それに、一刻もはやく元の世界へ帰りたい。
「なんだか急に作るものが浮かばなくなっただけなので大丈夫です」
「ならいいけど。何かあったらすぐ言うんだよ」
「はい」
「邪魔そうだしここは出てった方が……」
「母さんや姉を恐れているのかい?」
「別にそんなんじゃねーよ」
 二人がそんなやり取りをしながら出ていくのを見送った。
 お姉さんもいるの!? 一体何人家族なの!
 しかし実の母親を恐れてるって……。
 ああ、だからシンデレラはこうしていじめられているのね。納得。
 それよりご飯! 今までシンデレラは何を作っていたの?
 私作れるもの少ないんだけど。
「あっ!」
 私、いいもの見つけた。これレシピブックだ。
 中を開くとわかりやすい作り方とともに家族の反応が書かれていた。継母、兄二人に姉二人ね、なるほど。六人分なんて作ったことないのだけど。でもまぁ、これで料理は大丈夫そうね。
 継母はクリームシチューが好き。この季節にいいかもしれない。
 はやくしないと遅いって怒られそう。
 急いで作りなんとか朝ご飯をしのいだ。

 朝ご飯の次は掃除と洗濯が待っていた。
 ほんとに休む暇ないのね。
 次々と押し付けられる用事に追われ、朝のように色々考える余裕なんてなかった。
 ずっと無心。そうじゃないと倒れていたと思う。
 考えられるようになった頃には深夜十二時を回っていた。
「はぁ」
 ベッドに横たわる。それだけでまぶたが落ちてくる。
 シンデレラってこんなに大変なのね。
 お兄さんたちは何も言わないけど継母と姉たちはすごい。よくもまぁこんなに頼むことがあるなぁと言った感じ。
「私は彩波。シンデレラなんかじゃない」
 自分の名前を口に出しておかないとそれを忘れてしまいそうだった。
 今後の展開はわかってる。でも本当にそうなるかなんてわからない。お兄さんがいることでそれを実感した。
「はぁあああ」
 大きくため息をついた。
 はやくこんな世界から解放されたい。
 とりあえずこの隙間風が吹く寒い部屋から脱出できればそれでいい。
 でもどうしようもできなくて、考えるのをやめて眠りについた。

   +

 あれから何日も過ぎた。いい加減舞踏会のお知らせをしてくれないと困る。
 王子様は私を殺す気なのだろうか。過労死もだけど劣悪環境のせいで病死しそう。
「シンデレラ大丈夫かい?」
 兄1がよろよろの私を気遣ってくれる。この人は優しい。優しすぎて眩しい。
「大丈夫」
 でも面倒なのでテキトーにあしらう。
「大丈夫かなんて聞かなくても見りゃわかるだろ。代わってやれよ」
「そうだね。シンデレラ、その窓拭きは私が代りにやるよ」
 兄2も口は悪いが何かと優しい。姉たちとは大違いだ。
「ありがとう。お願いするね」
「……なぁ、何か臭わねえ?」
「えっ、あー!! お鍋の火かけっぱなしだった!」
 慌ててキッチンへ行く。煙がもくもくと出ている。
 ヤバイ雰囲気にどうしようかと思ったが、焦げてはなさそうで一安心。しかし、料理は台無しである。
「ばかだな」
 兄2が失敗作を目の前に呆然としてる私に声をかける。
「うるさい。しかたないでしょ」
「それ何とかしてやるから休めよ」
 頭ポンポンされた。なんなのこの兄弟。
 今の状態じゃ何もできそうになかったのでお言葉に甘えて部屋で休むことにした。
 部屋に戻ると入口に毛布が置いてあった。
 寒いから置いといてくれたんだ。優しい。
 でもこんなに優しいならこうなる前に手伝ってほしかった。なんて思っても仕方がない。
「にしても寒すぎない?」
 外を見ると吹雪だった。
「なにこれ……真っ白。何も見えないんだけど」
こんなのテレビ以外で見たことない。
 見てるだけで寒いのでベッドに入り毛布にくるまった。
 王子様、早く舞踏会の案内下さい。

 起きたら次の日だった。
 自分で思ってた以上に体はやられていたみたい。
「シンデレラ! いつまで寝ているの。昨日サボったのだからさっさと仕事しなさい」
 サボったんじゃないんだけど。
 反論なんて出来ないので黙って働いた。
 お昼を過ぎた頃、家のベルが鳴った。
「誰かしら? はーい」
 扉を開けると貴族っぽい人が立っていた。
「連日の雪のせいで遅れてしまいましたが、王子より、握手会のお知らせでございます」
「握手会?」
 握手会ってアイドルとか芸能人がするイベントよね?
 王子様はアイドルか何かなの?
「はい。これは王子の妃を決めるとても大事なものです。国中の女性に参加してほしい、いや、参加しなさい。というものです。雪がやんでよかった。大事なお知らせが間に合わないところでした」
「はぁ」
 舞踏会ではなく握手会。こんなので決められるのだろうか。
「では。失礼いたします」
 招待状を持ってきたその人は笑顔で去って行ってしまった。
「お母様! お城から招待状です」
 多分行かせてもらえない。
 でも何かが起こって行けるはず。
 そう信じて今は継母に従っておくしかない。
 行きたいとは言わず、手紙を渡し仕事に戻った。

   +

 握手会の日は直ぐにやって来た。
 継母、姉たちのメイクアップが大変で自分が行けるかなんて考える余裕もなかった。
「さぁ行きましょう」
「母さん、シンデレラの用意が終わってないけど」
 姉たちに声をかけた継母に兄1が言う。
「何言ってるの、シンデレラは留守番よ。そんな小汚い恰好で王子様に会うつもりなの? 何も持ってないじゃない」
 そう。化粧品はこっそり拝借できたとしてもドレスがない。
 やはり、一緒に行く事は無理そうだ。
「ドレスなら、ここにある」
 兄2がキレイな純白ドレスを持ってやって来た。
「それ……」
「僕が作ったんだ。これでシンデレラも連れて行ってもらえるよね?」
「……」
「あっ」
 悔しそうな継母に喜んだのもつかの間、姉が飲んでいた紅茶をドレスにかけた。
 本人は手が滑ったとでも言いたいのだろうが今の「あっ」はわざとらしすぎる。
「お母様ごめんなさい。こぼしてしまったわ」
「謝ることないわ」
 継母は安堵し、よくやったとでも言わんばかりに紅茶をかけた姉の頭を撫でた。
「こんなの着ていけないわよねぇお姉ちゃん」
「そうねぇでも模様として見るなら着れるんじゃない? 紅茶臭いけど」
 姉たちが笑う。
 反省する気なんてない。
 まだ着てもないのにこんなことある?
「ひどいよ!」
「お兄ちゃんは優しいわね。その優しさで慰めてあげて頂戴。時間がないからもう行かなくちゃ」
 継母たちは行ってしまった。
「シンデレラ、ごめん」
「うかつだったな」
「ううん。お兄ちゃんたちは悪くないよ」
 悪いのはあの人たち。それと、こうなることは予想できたはずなのに防げなかったバカな私。
「お前は悪くねーから、気にすんなよ」
 兄2には私の心の中でも読めるのだろうか。いつもほしい言葉をくれるから泣きそうになる。
「シンデレラはかわいいから絶対妃になれたのに」
「なんとかなんねーかな」
「とりあえずしみ抜きする?」
「したところで乾かねーだろ」
「だよね」
「もういいよ。諦める」
「諦めるのはまだ早いわよ」
 聴いたことない女の人の声。
「誰!?」
 辺りを見回しても姿が見えない。
「内緒。ほら自分を見て」
「何これ」
 あれと同じ純白のドレス着てる。靴もガラスの靴だ。知ってるシンデレラと一緒。
「綺麗だよ、シンデレラ」
「うん綺麗」
「外に馬車が用意してあるわ。綺麗な白馬を揃えたのよ。早く行って」
「うん」
 馬なんてどうでも良かった。
「王子の心射止めてくるんだよ」
「無理だったら慰めてやる」
「ありがとう」
 一番感謝したい人の姿が見えないからとりあえず兄たちの方を向いてお礼を言った。
 そして急いで外へ出て馬車に乗った。
 かぼちゃではなく大根の馬車に。

 お城に着いたら握手会は始まっていた。
 持ち時間を計って流れを潤滑に進めるスタッフの人もいるしテレビで見た握手会そのもの。
 どうしたらいいかわからずとりあえずこっちかなと思う方に歩いたら、目が合った。
 王子様は握手してる女性の目を見ないでずっと私の目を見てた。だから私も目が離せなくてしばらく時が止まったみたいだった。
「王子、ちゃんと握手してください。よそ見していてはお妃を選べませんよ。これはルールです」
 そばにいた家来らしき人の大きな声で現実に引き戻された。
 ルール。それをみんなに伝えるために大きな声で言ったのか、王子をよそ見させた私に聞こえるようにするため大きな声だったのか。
 どっちにしたってちゃんと並ばないと王子とは話せそうもない。
 二回目に並ぶ人たちの列がすでに長蛇なので急いで一回目の列に並んだ。
 しかし一回目の列もまだ長蛇なのだけどオールナイトイベント? 王子様は大丈夫なの?
 王子様に恋愛感情がなくて妃に興味がない私でも心配になるレベル。
 私はなりたくてここにいるんじゃない。ならなきゃいけないからここにいるの。
 それは実に退屈な待ち時間。
 前に並んでた女性に王子様について聞いてみた。
 見た目だけでなく心も美しい人。凛としていてかっこいい。国民のためを思い行動の出来る人で人の傷つくような争いを嫌う。こう聞くと遠い存在のように思えるが、好奇心旺盛で何でも吸収する純粋な少年みたいなところがあって、全然遠い存在ではない。
 と熱く語ってくれた。
 現実に帰ることやあの本のことを考えてみるけど長すぎて。ぼーっと王子様の方を見てると時々王子様と目が合った。
 休憩の時の王子様からの視線はすごすぎて目を逸らしたくなる。何かキラキラしていてまぶしすぎる。
 完全に一目惚れされた。
 このままいけば妃になれる。物語を完結させられる。だから私以外に興味持たないようにすぐにでも握手して最後の人になりたい。
 しかしそうもいかなくて。
 これなら踊れないけど舞踏会の方が良かった。
 あーでも国民的アイドルのすべての民は平等であるべきと訴える王子様だ、舞踏会でも一人一人と踊りそう。
 しばらくしてやっと順番が来た。
 王子様にまっすぐ見つめられて何を話せばいいのかわからなくなる。
 なぜだか二人何も言わずただ見つめ合った。
「時間です」
 えっ嘘。そんなに見つめ合ってたの。
 スタッフの人の声にはっとする。
「特別延長してもいいだろう? 今日、妃が決まらなかったら困るだろう?」
 王子様はそう言って私の持ち時間を無視した。
 そもそも持ち時間がどれくらいなのか計ってないからわからないけど。
 その行動にざわざわする会場。「あの子誰? 知ってる?」なんて声も聞こえる。
「……王子様、あの」
 このままでは話さず握手の時間が終わってしまう。
 でも何を話せばいいの。
「会いたかったよ。とても輝いていて目が離せなかった。本当に君は美しい」
「本当に?」
「嘘は吐かないよ」
「……ありがとう」
 まっすぐで無垢な瞳で見つめられて戸惑う。
 現実でこんなに容姿を褒められることなかったから恥ずかしい。
「可愛い。その真っ赤にした顔も好きだよ」
 好きとかいう言葉そう簡単に使わないでよ。
 ――ゴーン、ゴーン。
 大きく鳴り響く鐘の音。
「あっ!」
 やばい十二時だ。
「ごめんなさい帰らなくちゃ」
「ちょっと待って、名前は?」
 駆け出した。背後でそんな王子様の声が聞こえたけど答えてる余裕なんてなかった。
 城の階段を駆け下りていると、靴が片方脱げた。というか貼りついた。
 匂いからして松ヤニだろうか?
 そこから靴を剥がしてたりなんかしたら追いつかれてしまう。
 片方は諦めて走った。
 鐘が止むまでに城を離れたかった。
「……ハァハァ」
 なんとか追っ手から逃げ切れた。
 気付くと片方だけのガラスの靴以外、元の小汚い格好。
 綺麗なドレスだったから携帯があれば写真撮りたかった。
「家帰れるかな」
「大丈夫だよ、シンデレラ」
「!?」
「迎えに来てやった」
「あの人十二時に魔法が解けること言い忘れたって言ってたけどよくわかったね」
 あー言ってなかったっけ? 有名な話だからつい。
「勘、かな」
「ふーん。まぁその小汚い格好晒さずに済んで良かったな」
「う、うん」
「さぁ帰ろう。母さんたちにバレないように」
 良かった、兄たちがいてくれて。絶対帰れてない。
「お前、靴どうしたんだよ」
「あ、階段に貼りついちゃって」
「階段に貼りつくってどんな状況だよ」
「私もわかんないよ。でもなんか塗ってあったの。で、そこに貼りついたの」
「しゃーねーな。背負って帰るか」
「えっ」
「片足裸足のままじゃ危ないよ」
 というわけで交互におんぶされて帰りました。
 重くてごめんなさい。

   +

 次の日。
 噂が回って来た。
 王子様がガラスの靴の持ち主を探していると。意外と早くて驚いた。一大事だから当然か。
 どうやら国中の女性一人一人に靴を履いてもらいぴったりな人を探しているという。
 この家も大騒ぎしてる。私のなんだから入るわけないのに。
「シンデレラ」
「何ですかお母様」
「お城の人が来て帰るまで部屋にいてくれるかしら」
「えっ」
「あなたは握手会に行っていないんだから履く必要ないでしょう。それにあなたが参加してないことが知られては大変だから最初からいないことにしようと思って」
 なんという母親だ。こんなにはっきりとよく言えるよ。
「さぁ良い子だから」
 優しい声とは裏腹に乱暴強引な形で屋根裏の私の部屋に押し込まれた。
 しかも鍵まで掛けられてしまった。
 呆然。
「母さんひどいよ」
「鍵閉めなくたっていいだろ」
 兄たちの抗議の声が聞こえる。
 抗議したところで開かないのはわかってる。
「はぁー」
 ベッドに寝ころんで昨日のことを思い出す。
 昨日は帰り道に兄たちにおんぶされながら寝てしまったみたいで、握手会について振り返ることができなかった。
 色々とすごい握手会だった。あんなの初めて見た。
 魔法がバレちゃいけないんだろうけどあのまま逃げなかったらどうなってたかな。
 幻滅されたかな。
 王子様は私のどこが良かったのかな。


 なんて考えるうちに寝たようで「シンデレラ」と私を呼ぶ声で目を覚ました。
「どうして?」
 部屋に兄たちがいてびっくり。
「ピッキングしたんだよ」
「今、母さんたちは靴に必死だから隙を見て来たんだ」
「ありがとう」
 何でもする兄弟なこと。
「お前、靴忘れんなよ」
「あ、うん」
 大事な証明だもんね。机に置いていた靴を手に取りポケットに入れた。
 そして兄たちに連れられゆっくりと階段を降りる。
「だめですねぇ誰も入りませんね。……えっと資料によるとこの家にはもう一人女性がいるようですが」
「私です」
「シンデレラ……どうして」
 間抜けな顔を見ると勝ち誇った気持ちになる。
「さぁこれを履いてください」
 お城の人が近付いてきた……と思ったら継母が邪魔するようにすっと足を差し出した。
 バランスを崩す。
 パリーン。
 落ちて割れたガラスの靴。
「ああ! なんという」
「大丈夫ですよ」
「ほら、出せよ」
「あっ」
 ポケットから靴を取り出してその場で履いた。
「これでお妃は決まったぞ」
 喜ぶお城の人と驚き悔しがる継母たち。
「良かったな」
「ほんとに」
 そのまま私はお城に連れて行かれた。

   +

 あれよあれよといううちに物事は進んだ。
 お城での生活は今までとは天と地ほどの差があるので夢みたいだった。
 そして今日は結婚式。
「――では誓いのキスを」
「ふふ。シンデレラ、目つぶって」
 あっそうか。
 ファーストキスにドキドキしながら目を閉じた――。
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