迅羽の合間に
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これは怪我した仲間の治療だ。そう言い聞かせてみた。しかし、スライドさせるほど彼女のしなやかな肉体が触れて擦れ、その考えは消しゴムの様に消えていくのであった。
一方でリノは脱がしている模様見ているだけだった。
「リノ……ズボン脱がし終えたぞ……痛みは無かったか……?」
「あっ、大丈夫、痛く無かった」
劾のちょっとした変化や内心に気が付かず上半身を起こしリノは答えた。
(これはまるでオレがリノを脱がしたのでは無いか?今のリノの姿はあと一歩で、本当の無防備な姿になってしまう)
身につけているサングラス越しでも分かるように、今のリノは下着姿であった。
しかし、彼女の白い肌には怪我した際の打撲痕と捻挫痕と血が滲んでいた。
それを見て劾はここは戦場であり現実である事を思い出し、応急処置に取り込む。
「先に捻挫からだ」
そう言い、柔らかい布でリノの左足首に付いた汚れを拭き、手慣れた手つきでテーピングをしていく。何百、何千も仲間や自分にやってきた行為だ。だから冷静に出来た。珍しく劾は自分の心に言い聞かせた。彼女に悟られないように。
ここからが第二関門だ。布の上からで分からなかったが、露わになった傷口は内ももだった。足を取られた時に一度は踏ん張るか体勢を整えたかの様に外ももから内ももへえぐれる様に傷が付いていた。太い血管と神経が集まる内ももだ、処置中に痛みを感じるのは免れない。
劾は効率化と無理な体勢をさせないのと、これ以上彼女の下着姿が目に入らない様にするため、一つしか無いベッドの上にリノの股の下に膝立ちした。荷重量が超えたベッドはミシミシと悲鳴を上げている。
今の彼女の姿を視界に入れないように、自身の身体を伏せ彼女の耳に近づけて落ち着いた声で語りかける。
「次は太ももだ、見たところ内ももからの出血が激しい、ゆっくり拭いて止血と包帯巻く……痛みが強く感じる可能性もある……」
この伝え方は間違えたかも知れない。語りかける最中それに気が付いてしまった。だんだんと互いの体が熱くなっていく、自分の上半身に彼女の上半身の柔らかい肌に包まれるような押し付けってしまった感覚に陥っていく。
それでも冷静にさっきと同じ様に内ももを丁寧に拭きながら彼女からの微々たる反応が無いかと心配する。
「……い、痛っ!うゔうう……ああああ!!」
リノは無事な方の右脚をバタバタさせる。
案の定の事だった。
ここは戦場だ。目と鼻の先には敵の野営地、無駄な動きをしたらここがバレてしまう。彼女も理解しているはずだ。目の前の状況を解決する為、劾は無意識に彼女を静かにさせる最短ルートを選んでしまった。
『自分の唇で彼女の唇を塞ぐ』
彼女の声にならなくなった声を唇で受け止めながら、内ももを拭き進める。もしもこの場に二人の姿を見た第三者からすれば恋人の大人のスキンシップと思われ小馬鹿にされるだろ。そうなったら流れで「恋人だから当たり前だろ」と返答する事が出来る。
なぜなら劾は彼女の好意に気付いていたからだ。
常に依頼が途切れず、任務によっては離れ離れになったり、ゆっくりと二人っきりでいる時間もなかなか取れず彼女に告白するタイミングも無いからこんな返答して彼女に応じたいと思うと。刹那的な妄想をしていた。
傭兵の性がこんな形で墓穴を掘ってしまった。
(策士策に溺れるを体現してしまうなんて)