0 プロローグ・設定
顔に仮面を着けた大人たちが集まっているホール。その中央には手枷をはめられ閉じ込められている幼い少年が二人。一人は黒髪にアメジストのような瞳、その隣にいるもう一人は白銀の髪にペリドットのような瞳をもつ美しい少年たち。
ここは人身売買に使われるホールの1つ。司会者が声をあげたのを合図に次々と上がっていく値段。
遂に億までの価値がつき、一瞬ホールに沈黙が訪れた時。その場に響くある男の声。
「10億」
その数字に場がどよめく。このあとに声をあげる者は誰もおらず、その男の部下であろう者たちが二人の少年を担いで外の車に乗せる。その間に男は司会者に小切手を渡して車に乗り込むと直ぐにその場を去っていった。
少年達が連れてこられたのはまわりには何もない洋風の御屋敷。
車内で催眠スプレーによって眠らせた少年達を男はソファーに寝転がせて白銀の髪の少年には左手の小指に、黒髪の少年には右手の小指に、お揃いの指輪をはめる。
この指輪は最近裏社会で噂になっている呪いのリング。
分かっているのはこの指輪を着けると強力な能力を得ることができる。しかしその代償に身体の一部が麻痺してしまうということ。
男はこの少年達を実験台として選んだのだ。
男は指輪を着けると直ぐに少年達をまた車に乗せて走り出す。行き先は少年達二人の家。それぞれこの国の東と西にある名家までこっそりと送り届けた。
これは、今から13年以上前におこった出来事。
ここは人身売買に使われるホールの1つ。司会者が声をあげたのを合図に次々と上がっていく値段。
遂に億までの価値がつき、一瞬ホールに沈黙が訪れた時。その場に響くある男の声。
「10億」
その数字に場がどよめく。このあとに声をあげる者は誰もおらず、その男の部下であろう者たちが二人の少年を担いで外の車に乗せる。その間に男は司会者に小切手を渡して車に乗り込むと直ぐにその場を去っていった。
少年達が連れてこられたのはまわりには何もない洋風の御屋敷。
車内で催眠スプレーによって眠らせた少年達を男はソファーに寝転がせて白銀の髪の少年には左手の小指に、黒髪の少年には右手の小指に、お揃いの指輪をはめる。
この指輪は最近裏社会で噂になっている呪いのリング。
分かっているのはこの指輪を着けると強力な能力を得ることができる。しかしその代償に身体の一部が麻痺してしまうということ。
男はこの少年達を実験台として選んだのだ。
男は指輪を着けると直ぐに少年達をまた車に乗せて走り出す。行き先は少年達二人の家。それぞれこの国の東と西にある名家までこっそりと送り届けた。
これは、今から13年以上前におこった出来事。
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