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【kn田譲】彼の真意

私は捏田の事が好きだった。
けれど私は誰よりも捏田のことを知っている。
だからあいつが男性に興味がないこともよく分かっていた。
だからせめて登山家として、あいつのそばにいられればそれでよかった。
だけど四年前の事件、あのせいで私はあいつのそばにいる資格も山に上る資格も失った
それなのに、もうあいつのそばに行く資格もないくせに。
気がつけば私は狂気山脈…あいつを飲み込んだ山の前にいた。
あいつが行方不明になったと聞いて、居てもたってもいられなかった。

「…捏田…待っててくれ…」

あいつを見つけるため、私はもう一度山へと足を踏み入れた。
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