強く、
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休憩がてら、近くにあった岩に腰かける
瑠「えっと…その、」
上手く言葉が出てこない
『いいよ、ゆっくりで
それに今じゃなくても、心の整理が出来てからでも聞くし、
瑠加のペースで話してくれればいいよ』
瑠「ううん、聞いてほしい
…ハナだから、ハナだから話したい」
そういうとハナはそっと微笑みながら頷いて僕の目をじっと見つめた
瑠「…僕はカランと旅をしてた」
ーーー
カランは優しくていつも笑ってた
あの暖かい眼差しは未だに覚えている
だけど、彼の他のポケモン達と仲良くなれなくていつも一人でいた
カ「瑠加、なーにしてんだ?」
カランは優しいからいつも一人の僕を気遣って声をかけてくれた
カ「瑠加、一緒に食うか」
そういってよく、小さなミアレガレットを半分にして食べた
カ「ごめんな、こんな安いものしか買えなくて」
“弱くてダメなトレーナーでごめんな”とカランはいつも言った
だけど、僕にとっては最高の、最高って言葉じゃ言い切れないほど最高のトレーナーだった
そして優しくて気さくな彼はポケモン達から慕われていた
だから、昔から彼といたポケモン達は僕のことをよく思っていなくて、新しい仲間ができてもどんどん孤立していくばかりだった
「お前さぁ、何とか喋ったらどうなの?」
「そうよ!カランがアンタにばっかり構って私たちに構ってくれないじゃない!」
「それな?
てか、マジで何も話さないし気味悪いんですけど~」
「カランもそう言ってたよ」
瑠「!か、カランがそんな事言うわけ…」
「じゃあ自分で確かめてみなさいよ
この草むらに隠れて、カランが探してくれるかどうか」
そういって皆、去っていった
気がつけば日も暮れて夜になって、それでも待っていた
カランを信じて待っていた
信じてた
大好きなカランを信じてた
“ここにいたのか、瑠加はかくれんぼが上手だな”って見つけてくれるって信じてた
だけど、カランは来なかった
野宿するためにテントを張った場所に戻ると、もう誰もいなかった
近くの切り株にモンスターボールが置いてあった
あぁ、捨てられたんだなって気がついた
ーーー
瑠「きっと…カランは無理して僕と接してくれてたんだと思う」
『瑠加…』
瑠「確かに、その時は凄く、凄く悲しかった
でもね…今はとっても幸せ
…ハナと一緒にいれるから」
『ありがと、話してくれて
…私も瑠加といれて幸せ』ギュッ
ハナは僕のことをそっと抱きしめた
瑠「…ハナ」
『ん?』
瑠「僕、ハナのことが好き
…どうしようもないくらい」
僕はそっと顔をハナに近づけ、
唇と唇を重ねた