人とポケモン
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
亜「確かに俺にはハナを守りきれるほどの力はねぇ
けどよ、ハナは伊吹達といるのを望んでんだ
お前にハナは渡さねぇよ」
ア「……僕は穏便に行きたいんだ
君もそうだろう?こんな大雨じゃ擬人化を解いた途端に君は死ぬ、かといってこのまま雨に打たれていれば体温が下がって衰弱する…違うか ?
お前はリザードンにはなれない
ハナちゃんを守れない
だからハナちゃんを僕に返すんだ」
亜「断る、お前なんかに渡してたまるか」
ア「そうか、残念だよ…」
ゴゴゴゴゴゴ…
亜「……!」
土砂崩れだ
気づいた頃にはもう遅く、崖から泥や岩が流れ落ちてきていた……
ア「…………とり………つ……よ………まっ………ね……」
……………
……
…………
…………ん!
……らん!
『亜嵐!!!』
亜「………ハナ……?」
『亜嵐?分かる?待っててね、あとちょっとだからっ、』
うっすらと目を開けると泥を無我夢中で掻き分けるハナと、メガシンカをして技で岩を砕く伊吹と、岩をサイコパワーで動かす瑠加が見えた
不幸中の幸いか、俺は岩と岩のすっぽりと隙間に挟まっていて岩の下敷きにはなっていないようだった
亜「俺……生きてんのか?」
伊「あぁ、もう少しだから頑張れ」
亜「……遥…希と蒼真…は?」
伊「遥希には巻き込まれた野生のポケモンをジョーイさんに見てもらいに行ってる、
蒼真はレスキューを呼びにいってくれてる」
亜「つかお前……メガシンカ…したんだな……凄いな…」
伊「無理して喋るな、
そのうち亜嵐もするだろ?」」
亜「そう……だな……」
瑠「岩…此処に置けばいい?」
『うーん、もうちょい右の方がいいかも!』
瑠「わかった」
『ありがとね…痛っ、』
亜「どうした…?」
『ううん、ちょっと切っちゃっただけだから……伊吹あとどれくらいかかりそう?』
伊「あとこの岩だけだ……良いぞ」
『じゃあ、引っ張り出すね!』
ちょっと待て、
幾ら何でもそれは危なくないか…?
岩、崩れるぞ…?
『大丈夫大丈夫!私、ジェンガは得意だから!』
亜「止めてくれ(切実)」
伊「大丈夫だ、ハナがジェンガで負けるのを見たことがない」
瑠「……大きい岩は砕いたり、退かしたし……多少崩れても……死にはしない……たぶん」
『うんうん!だから大丈夫!』
亜「お前ら俺が炎タイプで只でさえ雨で弱ってるってこと忘れてないか?
あと、瑠加、お前だけは味方だと思ってた…」
『もー、亜嵐らしくない!亜嵐は考えるより行動派でしょ!
案ずるより産むが易し!勇猛果敢!It is easier to give birth than to think!Let's try!We can do it!!』
短い人生だった…
いや、俺はポケモンだからポケ生か?
リザードン、なりたかったな…
リザードンになって、大空を飛び回りたかった
昔から親父に憧れて育ったからな
親父は今、アローラと言うところで人々を運ぶ重要な仕事をしているらしい
最後に………
会いたかったな
『せーのっ』
俺はずるずる引き出される
痛ぇよ
伊「っあと少しだ!」
『せーのっ!!!』
見事、はまっていた身体が抜けた
『やった!!亜嵐!!』
伊「怪我は?」
瑠「大丈夫?」
亜「俺……生きてるのか…?」
『生きてるよ!!私の腕にかかればこんなのちょちょいのちょいだから!』ドヤッ
瑠「…流石ハナ」
ガラッ、
亜「なんか聞こえちゃいけない音したのは気のせいか?」
『奇遇だね、私も同じ事考えてた!』
伊「…来るぞ」
ガラッガラッ、ガラガラガラガラガラ…
また、崖が崩れたのだ
巨大な岩が落ちてくる
伊吹はそれをぶつかると同時に砕いていく
瑠加はサイコパワーでそれを受け止め、違う所に移動させる
伊「ハナは亜嵐を連れて逃げろ!」
『で、でも、』
瑠「大丈夫…」
伊「……」
瑠「僕達…強いから……」
『わ、分かった!亜嵐、立てそう?』
亜「あぁ、」
ハナに肩を貸してもらい、立ち上がる
その時だった
風に飛ばされてきた大きな看板が降ってきた
亜「…っ!」
動け、動け、動くんだ!!
今ならまだ間に合う
俺はハナを抱えて飛んでいた