人とポケモン
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ここは12番道路
ー亜嵐sideー
亜「はぁ、はぁ、はぁ」
無我夢中で岩に向かって攻撃する
亜「…………っ、クソが!!!」
どんなに岩に炎をはいても決して砕けはしない
どんなに砂に炎をはいても決して燃えない
それは仕方ないことだ
仕方ないこと
だが、亜嵐にはそんな甘いことは通じなかった
俺が…リザードンだったら、
ポツリ…ポツリ…
空から雨が降ってきた
俺は急いで擬人化する
尻尾の炎が消えると俺は死ぬ
俺が進化していて、
飛ぶことが出来ていれば、地ならしなんて効きもしなかった
そうすれば俺が宿り木の種なんて喰らわず、ハナが怯えることなんて無かったはずだ
何でだ?何でなんだ?
何で俺は進化しない?
鍛練が足りないのか?
そんなの幾らでもしてるだろ?
亜「はぁ、はぁ、、クソッッッ」
亜「……んでだよ……」
亜「何でなんだよ!!!!」
雨が強くなってくる
………そもそも、
そもそもハナがあいつに捕まったのは俺の不注意のせいだ
俺のせいだ
俺はハナを苦しめてるのか?
亜「俺は…ハナといる資格なんてあるのか?」
絞り出した声は弱々しく、辺りには静寂が訪れた
?「そんなの最初から無いに決まってるじゃないか」
亜「!お前は…!」
振り返ると
そこには“あいつ”がいた
ア「ハナちゃんといる資格?
そんなのお前に有るわけがないだろ?笑わせるな
ハナちゃんといるのは僕だけだし、ハナちゃんを守るのも僕だし、ハナちゃんを愛していいのも僕だけ」
亜「…………」
ア「なのにお前らは一体なんなんだ?
僕のハナちゃんに引っ付いて
僕のハナちゃんを汚すな
僕のハナちゃんを傷つけるな
僕のハナちゃんを苦しめるな」
ハナが今苦しんでんのはお前のせいじゃねぇかよ
亜「ハナは物じゃねぇ
ましてやお前のでもねぇよ」
ア「は?お前に何が分かる?お前はハナちゃんの何を知ってる?」
亜「少なくともお前がハナにしてきたことは知っている…お前のせいでハナは苦しんでんだよ」
するとそいつは高らかに笑った
ア「あーはっはっはっはっはっ、
僕がハナちゃんを苦しめてる?苦しめられてるのは僕の方だ
こんなにも愛しているのにハナちゃんは僕を放って他の男達といる
そんな事しなくても僕はハナちゃんに構ってあげるのに…」
そいつの顔に張り付いた笑みは
気味が悪かった
ア「それにお前達はハナちゃんのことを守れてない
写し身の洞窟の時だって屋敷に連れていかれた時だって今日だって、お前達はハナちゃんを守れなかった
すぐ騙されて弱くて脆くて優しくて可愛い可愛い僕のハナちゃんをこれ以上危険に晒すわけにはいかないんだよ
だからハナちゃんを返して?」