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生意気な年下にうっかり惚れられまして。

澤村は丹念に濃厚な口付けをしておきながら、そっと身体を離す。
その意図に気づき、椋太は手を伸ばした。

澤村の青いロングカットソーの裾を引っぱり強引に引き寄せた。

「こういうとき言うことじゃないけどさ」
「……?」

普段はムードをぶち壊す様なタイプではないが、どうしても言っておきたかった。

(あーあ、ホントならキスでもしながらそのまま……みたいな自然な流れがいいんだけど)

「俺、澤村と今ヤリたいって思ってる」
「……」
「何いってンだって感じだけどさ」

(手を緩めただろ。ノーマルの俺に遠慮して)

今までの行動もそうだったが、たぶん澤村は一所懸命に我慢をして椋太の気持ちを優先していたのだと感じる。
だからこそ思いを告げただけでとどまっていたのだ。

椋太は思わず苦笑する。その表情に、澤村は少しだけ眉頭を顰めた。

「こういうのデリカシーないけどさ、俺も男初めてだし、むしろ男だからこそ正直に言ってもいいかなって」
「……」

少しだけ苦しそうな表情に、椋太はもう少し率直に話すしかないと腹をくくる。

「俺はようはヤリたいほどお前のこと好きってことだよ。流石にたんなる同情だと勃たないだろ」

ヤケクソ気味に椋太は澤村の手を取って自分の下腹部に押し当てた。

「っ……」
「わかンだろ。そーゆこと。ちゃんとお前のこと好きだから、遠慮すんな」

その瞬間、強く抱きしめられた。

「白井さん、椋太……、好きだ」

かき口説くような低い声が耳元を焦がす。
それだけでもっともっと身体が熱くなってくる。

「ベッドの場所。あっち」

後方を指差しながら掠れた声で告げると
澤村はガバっと大きく跳ねるように起き上がった。

「うわっなにすっ」

そのまま澤村は椋太を抱き上げる。

「無茶っなっ」
「黙ってろ」

そのままのしのしと大股でベッドルームへと連行されたのだった――
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