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生意気な年下にうっかり惚れられまして。2年目!

澤村はなぜか椋太の目をしばらく見つめたあと、少しだけ眉を顰めた。

「ん……?」
「ああ、すまん」

怪訝な表情を浮かべる椋太に、澤村は難しそうな表情を和らげて少し微笑む。

「今後は気をつける」
「何をだ……?」
「好きだ、椋太」
「はッ?!」

脈絡もない告白に驚き、体が跳ねる。

「ッ……」
「大丈夫か?」
「あーもう、なんなん。朔はなにしたいの」

腰を擦りながら澤村を恥ずかしそうに睨むと、澤村は椋太の手を握り込む。
澤村らしからぬ行動に戸惑いながらもなにか言うのを待つと、澤村は小さな声で呟いた。

「俺も、あんま言葉がうまくないが。これからは、気持ちはできるだけ……伝えていこうと、思ったんだ」

どんどん語尾が小さくなっていく。

「あー……コレ、もその一環?」

握られた手を澤村の手ごとふりふりと揺らと、澤村はコクリと無言で頷く。

「なるほどね。へんな誤解を生んで揉めるのも精神衛生上よくないし、無駄だしな……。俺も……変に曲解とかせず話すように気をつける。不満とかあったらちゃんと言うし」
「……怒られそうだな」
「ぶはっ」

叱られた犬のような顔で見つめてくる澤村に、椋太は吹き出す。

「えっちぃーのもそういう行動の一つなのかな」

先程までの熱い夜を思い出して少し頬が熱くなる。

「あれは我慢しなかっただけだ」

さも当たり前のように澤村は表情を変えずに答える。

「そーかーそーかー。えっちな朔クン」

まさかあんな情熱的だとはなぁ、と誂うように続けると、ぎしり、とスプリング音を響かせて澤村が動いた。

「そういう事言うともう一回するぞ」

気がつくとまた椋太はベッドに閉じ込めるかのように押し付けられている。
そこで自分がまさに墓穴を掘ったことを椋太は察した。

「はは、さすがにもう出ないだろ?」

希望的観測を含めながらもこれから起こる予感に顔を引きつらせると、澤村はぼそっとまだいけるぞ、と答える。
ぐい、と押し付けられた下腹部は熱くなっていて――

「も、無理ーーーーッ!!!」

ベッドルームに椋太の叫び声がこだました。
その後、二人がどうなったかは、二人だけの秘密。

―「生意気な年下にうっかり惚れられまして。2年目!」完―


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完結記念として、番外編が公開されているので必見!
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