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生意気な年下にうっかり惚れられまして。2年目!

さっさと行ってこいと急かされるがまま二人は外に出た。

「……今何腹?」

井村の気遣いを無駄にするわけには行かず、少しまだモヤモヤしていたがわざとおちゃらけたように訪ねた。

「……。何も考えてなかったんだが、しいて言えば……米」
「ぶっ、米って絞り込むにしても大枠すぎねぇ?」

真顔でとぼけた事を言う澤村に思わず吹き出してしまう。
それを見て澤村も少し唇の端を持ち上げて微笑んだ。

(澤村なりに気を使ってくれてんだ。よし、ちっと気持ちきりかるか)

「米ねぇ~……あ、寿司とかどうよ、回ってるとこだけどな。2種類の寿司食べ比べできるフェアやってるとかどっかでみたからさ」

営業マンらしく、話しのネタにもなるというのはもちろんだったが、話しやすい環境を作りやすい店というのを考えながら椋太は答える。

「いいんじゃないか」
「よーしそうしよ」

椋太と澤村は、オフィスビル目の前のビルの地下にある回転寿司屋へと向かった。



「奥いい?」
「はい、お好きな席へどうぞ」

鮮魚のならぶカウンターを抜けて奥へ行くと、半個室のテーブル席へ向かう。

「完全個室ってわけじゃないけど、壁あると落ち着くよな~」
「ああ」

渡されたおしぼりは温かく、輪にかけて気持ちが落ち着く。

「ランチだとさ、味気ない紙おしぼりおおいけどさ。こういうトコのタオルタイプのおしぼりやっぱ好きだわ」
「俺もだ」

言葉は少ないものの、表情から本当に同意しているかどうかはわかった。
たまに物足りなくなるが、椋太は澤村のあまり代わり映えのない表情を読むことにも慣れた。

ランチメニューを注文し、あがりを一口飲み落ち着くと、椋太は口を開いた。

「さっきはごめんな。ついイライラして」
「いや、別に」
「あっさりだな……」

なんでもないというような態度に、ふと笑ってしまう。
心が広いのだか、気にしていないのか。妙な大物感を澤村には感じる部分がある。

「うん、澤村が原因とかじゃなくって。まあ頭ごなしに言う言い方はもうちょっと言い方考えろとは思うけどな」

いつも通り生意気な澤村だな、と苦笑する。

「……小原となんかあったか?」

澤村の雰囲気からは何も言わずとも察するのは、意外そうに見えるが、たまにこうして鋭いところを見せる。

「そうそう。うまく説明できないけど……なーンか、話しがあっちこっちすれ違うというか……掴みどころがなさすぎるんだよな、あいつ」
「……」

話を聞くためにじっと澤村は椋太を見つめている。
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