Vol.4 茶渡ロメ男先生
―プロットを練る際のこだわりなどはありますか?
茶渡先生:なるべくいつもノートを持ち歩くようにしていて、思いついたセリフやシチュエーション、キャラクターの表情等その都度書き留めておくようにしています(すぐ忘れるので)。
それを整頓したり膨らませたりしながらお話を作るのですが、だいたい自宅以外の場所の方が捗るのでどこかカフェや公園に行ったりして作業しています。
ひらめいて慌てて書き残したりするので、後で読めなくて悲しい思いをすることも多いです…。
―漫画を描く上での先生が気を付けていることは何ですか?
茶渡先生:絵が上手い方ではないので、せめて読みやすいように背景や小物まで丁寧に作画するように心がけています。
背景なども時間が許す限りは3D素材などをなるべく使わずに手書きで仕上げるように(使った場合でも加筆修正して自分の線になるように)しています。現状、時間との兼ね合いで素材に頼らざるをえないことが増えてきているのですが…。
また、手の動きやしぐさに個性が出ると思っているので、手元を色っぽく見せられるよう意識するようにしています。
―参考にすることの多い資料を教えてください。
茶渡先生:主にネットで調べたり、撮ってきた写真を見たりします。ネームが通った後はその話に必要な風景や小物などの写真を撮りに出かけます。
人体やポーズなどは『スカルプターのための美術解剖学』という本とウルトラマンフィギュアなどを参考にすることが多いです。
―「美術解剖学」って初めて耳にしました。
茶渡先生:本来は立体物やCGを扱う方向けの人体の資料なのですが、とにかく分かりやすく人体の構造や動きが解説されているのでとても役に立ちます。
図による解説が主で、文字での説明が最小限に抑えられていて、感覚で理解しやすいのでおすすめです。
茶渡先生:ウルトラマンフィギュアはお持ちの方多いと思うんですが、可動部が多くて変な角度やポーズを書くとき役立ってます。頭身が結構高いのも好きポイントです…。
―そうだったのですね。知らなかったので「ウルトラマン⁉」と驚きました……(笑)
茶渡先生:2年くらい前にワーーーっと口コミで流行ったので、持ってらっしゃる方も多いと思います。商業BL作家の方でもお持ちの方をちらほら見かけますね。
あとは、そのキャラが実際愛読しそうな雑誌を買ってみたり、スーツとメガネを描く機会が多いので(好きなので…)実物を何種類か用意してそれを見たりもしています。
―キャラの好きそうな雑誌!確かに一気にイメージが広がりそうですね。
茶渡先生:キャラクターの服装や小物、住んでる部屋のインテリアとかライフスタイルを考えるのが好きなんです。
今やってる連載(『BLACK TIE』)のキャラは大体制服を着てるので、今の所あんまり色々お出しできてはいないのですが…。
例えば『純愛カリカチュア』の螢田だったら、ストリート系の雑誌とかをたまーに読むけど、本人はそこまでオシャレじゃないファッションや部屋なのかな、と考えたり、栢山だったら雑誌から抜け出してきたような服の合わせ方してシャレオツな部屋に住みそうだな、と想像したり、キャラクターがリアルにいそうな雰囲気に近づけられたらいいなあと思っています。
―最後に、読者の方やBL創作者さんへのメッセージをお願いします。
茶渡先生:お読みいただきありがとうございました。
作品を好きと言ってくださる読者の皆様のおかげで、毎日楽しく漫画を描かせていただけております。本当に感謝してもし足りない幸せなことだと思っております。これからも楽しんでいただける作品で還元できますよう精進してまいります。
そして創作活動をされている皆様、こちらの記事が何か少しでも創作活動のお役に立てていればとても嬉しく思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします…!
―茶渡ロメ男先生、インタビューありがとうございました!