Vol.4 茶渡ロメ男先生
―物語をつくる際のこだわりをお伺いできますか?
茶渡先生:あまり奇をてらった演出ができないので、起承転結を意識して物語の緩急をつけるようにしています。
物語の着地点は必ず幸せ溢れる結末にしたいので、そのために途中でどういったエピソードが必要になるか考え、取捨選択していきます。
真面目ぶって書いていますが実際は「わーい!ハッピーホモエロパラダイス!楽しい!アウイエー!!」みたいな感じです(笑)
―「BL」というジャンルだからこそ気を付けていることはありますか?
茶渡先生:BLだからというのは特にはないのですが、攻めも受けも「男性」として魅力的になるように、一方だけ女々しくなったりナヨナヨすることのないように気をつけています。
気をつけないとすぐ攻めがヘタレるので、試行錯誤の毎日です…。
―先生の原稿はどのようにして出来上がっていくのでしょうか?
茶渡先生:大体以下のような工程となります。
①ノートにあらすじやキャラ設定、使いたいセリフなどを思いついた順に書いていきます。
②それをテキストで打って清書し、編集さんに見ていただき、修正や調整します。
③小さいネーム用紙にペース配分や視線誘導などの大まかな流れを書き込みます。
④クリップスタジオでネームを書きます。(以前はネームもアナログだったんですが、あまりに字が汚く担当さんが読めなかったそうなのでデジタルにしました…)
⑤編集さんに見ていただき、修正や調整します。(時間が掛かります)
⑥OKが出たらクリップスタジオでネームを下書きにして下絵を入れていきます。なるべく背景も自分で書くようにしています。
⑦クリップスタジオでペン入れをします。一番好きな作業です。ペン入れしながらベタも全て入れてしまいます。
⑧簡単な指定を入れてアシスタントさんにトーンをお願いします。エロシーンはなんだか気恥ずかしいので自分で貼ります(笑)
⑨アシスタントさんがトーンを貼っている間に同時進行で書き文字や効果線などを入れておきます。
⑩合体させて調整して完成です。
(C)竹書房
―原稿は、やはり担当さんとの二人三脚で行っていく部分も多いのでしょうか。
茶渡先生:私自身がBL作家として素人みたいな感じなので、二人三脚というより先生に引率していただいてるって感じに近いです、たぶん。