Vol.12 夏野寛子先生
―初コミックス『冬知らずの恋』についてご紹介頂けますか?
夏野先生:片思い相手の隣人のいとこが夏になると冷房の効いた自分の部屋に寝に来るのですが、魔が差して寝ている相手にこっそりキスをしてしまったら、それが相手にバレてしまいどうなっちゃうのーというお話です。夏の男子高校生です!
―『冬知らずの恋』はどのようにして生まれたのでしょうか。
夏野先生:もし創作漫画を描くなら同性を好きなことに対する葛藤を抱える少年の話が描いてみたいというのはずっと前からあったので、じゃあどんな雰囲気の話にしようかなと思った時に情景が浮かんでそれをつないでいった感じでしょうか。
自分の恋が母親にバレてハッとなる顔を描きたいな、とか、薄暗いアパートの部屋が似合うなーなど要素を足しつつ…。
初めての創作漫画だったのでとにかく無我夢中で、正直記憶がおぼろげで…!すみません!
―本作の中で先生が最もこだわった部分はどんなところですか?
夏野先生:漫画の読みやすさですかね。セリフもコマ割りも画面の重さも、気持ちよく読める漫画になるといいなと気にしながら描きました。
絵で言うと、描き込みが多めな絵柄だと思うので重くなりすぎないように光を意識して描いたり…。
夏野先生:あとは、トキメキのシーンというか、2人が触れ合うようなシーンとか、見つめ合うシーンはドキドキが伝わってほしい!と思いながら描きました。
特に2話で攻めが携帯取るために受けを跨ぐところとか、「イチャイチャしてるわけじゃないのに近くてドキッとする」みたいな一瞬を長々と描けて楽しかったです!
―コミックスの中で、読者さんに注目して頂きたいポイントはありますか?
夏野先生:どれだけ逃げてもちゃんと追ってくれる攻めの攻め力は気に入ってます!終盤はむしろ攻めが振り回されてる気がするのですがよく付き合ってくれるよな…と思いながら描いてました。
夏野先生:あとは、先ほども言ったのですが顔ばっかり一生懸命描いているので、表情の変化を見てもらえるのは嬉しいです。
この辺りから受けも困った顔だけじゃない表情をするので描いていて楽しかったです!
―キャラの表情もさることながら、『冬知らずの恋』ではモノローグもすごく印象的でした。
夏野先生:そう言っていただけると嬉しいです!自分ではあまりモノローグが得意じゃないと思っていたので極力入れないようにしてました…。
モノローグはその時の気持ちや状況をできるだけ短くて印象的な言葉で表せたらいいなと思いながら考えてます。
説明的にならないようにと思いつつ、言葉足らずになってしまいがちなのでそこのバランスがまだまだ難しいのですが…。
―今後挑戦してみたいBLなどはありますか?
夏野先生:今回の同級生のような対等なBLも好きなのですが、歳の差がある保護者と子供のようなBLも好きなので描いてみたいです!
あとは冬知らずの恋が出来上がってみたら思ってたよりじめっとしてたので、もう少し明るくて楽しいBLも描きたいなと思いました。
―最後に、読者さんへのメッセージをお願いします。
夏野先生:BLは本当に色んな面白さがつまっていて大好きなので、これからも楽しくBL読んだり描いたりしていきたいです!
ありがとうございました!
―夏野寛子先生、ありがとうございました!