ためこう先生インタビュー

―商業BL作家としてデビューするまでの経緯やきっかけを教えてください。

ためこう先生：趣味で創作同人誌を発行したら、それを読んでくださった出版社からお声がけいただきました。

―BL作家になって良かったと感じることは何ですか？

ためこう先生：カッコイイ、可愛い男の子ばかり描いてOKなところです。自分好みの男の子を描いて、それが褒められると幸せを感じます。

―反対に、商業BL作家として活動する上で難しいと感じることはありますか？

ためこう先生：自分の好みや描きたいことがニッチな物だった時は描くのを止めなければいけない事です。(これはＢＬ誌に限った事ではないですが)
あと、お話の流れに必要なくてもできる限りセックスシーンをねじ込まなければいけない事です。ページ配分にとても悩みます。

―没になってしまったネタなどもたくさんあるのでしょうか。

ためこう先生：それが、今まで割と全部描かせていただいているのです！唯一全没だったのはフ○ストフ○ックくらいでしょうか…(笑)。
私にご依頼してくださる編集さんはやはりニッチ好きな人が多いので、あまりプレイにダメだしされた事は無いのですが、読者さんは平和なエッチの方が好きな人が多いだろうということで自主的に平和なエッチを描くようにしています。

―将来的には思いきりハードなプレイのものも描かれたり……？

ためこう先生：いえ、私は一番好きなのは平和なエッチの方なので！あまり痛いのとか辛いのは得意じゃないんです。どちらかというと基本的には愛がある故の行動…的な変態チックなエロをどんどん描いていきたいです。

―ストーリーやキャラクターのアイデアの源泉は何ですか？

ためこう先生：メインは子供の頃に読んだ物や好きだった物などです。

―その中で、何か特に影響を受けていると思うものはありますか？

ためこう先生：子供の頃から10代はずっと少女漫画一筋だったので、少女漫画全般です。特に白泉社系の漫画は片っ端から読んでいました。だからなのか、丁寧でキラキラした画面がとても好きです。

初めて買った漫画が日渡早紀先生の『ぼくの地球を守って』で、作中に絶世の美女として出てくる女性が金髪のロングウェーブでして……。なので、私の中で美女=ロングのウェーブという意識はあります。

髪の毛の描写がとてもすごいので、「髪の毛は綺麗に書かなければ……！」という強迫観念が生まれました……。髪に限らず、線とか植物とかもすごくて……。

―『ぼくの地球を守って』と言えば、親友に恋心を抱くキャラクターも登場しますよね。

ためこう先生：読んだ当時は小学低学年だったので、「へー男を好きになるんだー？？？」くらいにしか思ってなかったのですが、今思えばめちゃくちゃBLでしたね！キスしてたし……。
「花とゆめ」(白泉社)はBL要素が含まれる作品が多いので好きです……。